75代年間方針『成長』

 

64代錬成合宿 先発隊 2013/6/8-12

登山・縦走

6月7日 錬成合宿出発!

先発のルートは南ア北部の鳳凰三山〜仙丈ヶ岳を繋ぐ、最近の錬成「定番ルート」。しかし、今年はClimb! 21 summitsの仙丈ヶ岳に何としても行きたい。先発隊はケガ人が多い隊だが、その条件下でも行程完遂したいという意気込みで出発した。

高田馬場駅集合。監督、大池さん、慧さん、小山さん、由梨さん、渡部さんも見送りに来てくださる。渡部さんがOLっぽくて素敵だった。沢山の差し入れをいただき、電車で韮崎駅へ向かう。電車では差し入れのドーナツを食らう。小淵沢駅の前のショッピングモールのバス停で就寝。夜中、ぽつぽつと雨が降ってきたので、皆いそいそとショッピングモールの屋根の下に移動した。福永は気が付かないで寝ているのでそのままにしておいた。その後も地元の若者がスケボーしていてうるさかったりで、Lはなかなか寝付けなかった。

 

6月8日 余裕?の一日目。

5時にタクシーで出発。夜叉神登山口に到着すると、この時期なのにけっこう車がとまっている。

体操をすませ、6:10出発!トップの藤田は快調に飛ばす。夜叉神峠で視界が開け、農鳥岳、間ノ岳までよく見える。

ペースなかなかいいと思ったが、途中で大谷の膝に痛みが出てきてしまう。初日で下山なんてあり得ないので、途中で2回ほど止まりながら、ペースを下げて進む。南御室小屋手前に残雪はあるがアイピンを出す程ではない。たまに、ずぼっとはまるので歩きにくい。ペースは落ちたものの、11時5分に南御室小屋に到着。すぐに設営にとりかかる。設営はなかなか3分を切れない。切れるまでみっちり行う。

初日の新人二人はまだまだ余裕そう。ストレッチ、アイシングなどを入念に行い、午後になると後からどこかの大学生?の団体がたくさんやってきた。幕場がダンロップのオレンジテントだらけになっていた。各自ストレッチなどを行い、食当、ミーティングを行い明日以降に備え、19時就寝。日没後はかなり気温が下がった。

 

6月9日

2時起床。ひんやりとしたまだ暗い中を撤収。パッキングは新人二人とも間に合わないため喝を入れる。周りのみなさん、朝から騒がしくしてすみませんでした。まだ薄暗い中、いそいそと4時に出発。

樹林帯には雪が残るが、アイゼンはいらない程度。樹林帯の間から差し込む朝日が何ともキレイ。樹林帯を抜けると花崗岩の鳳凰三山らしい白い岩肌の道である。天気もよく富士山までよく見える。稜線上には雪は無いが、沢を挟んだ北岳にはまだまだ雪が残っているようだ。

きのう痛みを訴えていた大谷は薬師ヶ岳、観音ヶ岳までは頑張ってついてきていた。村重は結構持たせているが、余裕そう。こいつはいけるクチだ。

観音ヶ岳までいった所で、大谷の膝が再び痛みだす。ここで団配を解除し、大谷の持つテントはまだまだ余裕そうな村重に持ってもらう。村重は「えー無理ですよ〜」と言いながら、ちゃんとザックを持ち上げられている。

地蔵ヶ岳を越え、高嶺で「タッパー飯」!ということで、そこまで根性一本を入れる。トップの藤田は後ろに気合いを入れながら高嶺の登りをがんがんペースを挙げて登っていく。後ろの村重、大谷もついていく。到着とともに、大谷が座り込み、かなりつらそうだ。藤田のペースに大谷も付いていかせたことで、膝にかなり負担をかけてしまったようだ。Lは後ろから止めさせなかったことを反省。その後は大谷のペースに合わせ、早川尾根小屋の直前のコルまで行く。村重はここからは恒例の小屋までダッシュである。橋下、藤田、村重は小屋まで走る。その他は後ろから残りの3人はついていく。村重はつらそうにしていたようだが、後半が小屋についたときにはすでに余裕そうな顔に回復していた。まだまだ足りないかな。鳳凰三山は沢山人がいたけれど、地蔵ヶ岳を超え、早川尾根小屋には他の登山者はいなかった。

大谷は立て膝が辛そうだ。頭をかかえながら必死に食当を行っている。橋下は歪んだコッヘルのふたを器用に針金で直してくれた。今日も19時半には就寝。

 

6月10日 車道からの眺め

2:30起床。今日は早川尾根、アサヨ峰を越えて、北沢峠までである。朝は村重がまたもやパッキングが間に合わない。体操を終えて、さぁ、出発!というところで、大谷の足が動かない…。やはり膝の痛みが続いているようだ。L・SLで相談し、早川尾根を進むことを断念。コルまでもどり、広河原の車道に一度おりることとする。さらばアサヨ峰…。2時間半の車道歩きで本日の目的地である、北沢駒仙小屋を目指す。大谷を元気づけようと、歌を歌う。村重はなぜか童話を歌う。

車道に下りると一気に気温が上がる。歌を歌いながら、川沿いを3本ひたすら車道歩きである。途中の休憩では差し入れのメロンで、村重がスイカ割りならぬ、「メロン割り」。目隠しをされた村重への大谷の指示出しが絶妙だった。

後半は大谷の膝も回復したようで、11時半無事に駒仙小屋に到着。小屋は15日から営業のようで、人はいるようだが誰も出てこなかったので、タダで止まらせてもらった。去年の7月に来たときはテント村になっていたこの場所も今年はまだ1張りしかなかった。

上ミでは、LとSLはやはり仙丈ヶ岳には皆で行きたいということを考え、エスケープと準則でこちらに戻ってくることを選択肢にいおき、明日は予定通り仙丈ヶ岳を目指すことに決めた。全ミを行い19時半就寝。

 

6月11日 ガスの中の仙丈ヶ岳!

翌日、山頂付近は曇っているものの、悪くはない。大谷の膝もよし。4:30出発で、ゆっくりペースで慎重に山頂を目指す。藤田も後ろを気にしながら隊を導く。福永はリクエストに答え歌いまくる。5合目あたりから、積雪がちらほらと現れる。途中の小屋方面は斜面に雪がかなり残っていた。

樹林帯を抜けると風が出てきた。途中雲が切れて太陽がみえ、先の稜線が見えた。その後は傾斜のある登りは、ピッケルだけ使い、キックステップでいける。頂上付近はまたガスってしまい、気温も低くなる。

山頂直前で大谷が息苦しさを訴えるものの10時55分山頂着。頂上はガスっており寒かったが、式典とパイナップル割を行う。そして福永は得意の握力でリンゴ潰しを披露。ガスと弱い雨でびしょびしょになりながら、各々写真をとる。色々あったが、ここまで皆で来れてよかった。

仙丈ヶ岳はワンゲルで3回目だが、一回も晴れなかったなーと思いながら下り始める。下りのカールは雪渓がかなり残っていたためアイピンを付けて下る。ゆっくりではあるが、雪訓の効果もあり、二人とも問題なく歩いている。最後の幕場、仙丈小屋に到着。幕場について、アイゼンを脱ぐが、ここで問題発生。村重のアイゼンは金具が歪んでいる、また大谷のアイゼンもネジが緩んでいる。何をやっているのだ…。情けなく思いながら、2年・新人に注意し、ペンチでなんとか直す。

小屋は二階部分とトイレは空いていたので使わせ貰った。水場は雪渓の中で、確保できなかったため急遽水作りを夜の食当前と食当後に行う。最終日の上ミは錬成合宿を通しての、2年と3年の反省や考えを聞くことができた。二人とも毎日試行錯誤しながら、下級生指導にあたってくれ、頼もしかった。上ミを2時間近くやってしまったため、新人二人はテントで待ちながら寝ていたという。

全ミを行い、最終夜!故障者が多いという隊ということもあり、差し入れは控えるよう伝えてあったが、最終夜には十分すぎるぐらいの差し入れが集まる。SLの橋下は家の冷蔵庫に酒を忘れたという。装備報告並みの不覚だ。飲み物に心配したが、大谷はすぐに顔が赤くなり幸せそうなつぶやきが始まった。その後も藤田のありがたーいお話やらで盛り上がり22時半就寝。いよいよ明日は最終日。

 

6月12日 下山、風呂、めし!

翌朝、接近している台風が心配であったが、晴れている。西の方にはどんよりとした雲がある。あれが来る前に下山したい。最終日になっても村重のパッキングはぎりぎりだ。荷物が多いとはいえこれくらいの時間設定には間に合って欲しいところ。昨日は見えなかった仙丈ヶ岳のピークも見えた。雪渓はカールには残っていたためアイピンを使用。その後の稜線上は雪が残るが、ピッケルのみで行けた。途中沢状に残った雪を渡るのに時間がかかった。今シーズンでは私たちが初めてなようで、踏み後が無かったためテープを追いながら慎重にいく。北アルプスまではっきりと見えて、良い景色であった。夏はあっちに行くぞ!と思いながら個人写真をとった。最後は急な階段を下りて、車道にでる。

ここから恒例のダッシュである。「よーい、ドン!」のかけ声で橋下、福永、藤田、村重は歌宿までだっしゅ!12時15分、歌宿についたとき雨が降り出した。ナイスタイミング!バスの待合所に逃げ込みバスを待った。伊那に下り、いつもの仙流荘温泉に入り汚れを洗い落とす。お疲れ様でした!

伊那市駅の待合所で、後発隊への差し入れを購入。高級珍味である、いやほんとに。後発隊出発5分前に新宿に到着し、無事見送ることができた。後発隊も頑張れ!!

 

Waseda Wander Vogel

Waseda Wander Vogel

早稲田大学ワンダーフォーゲル部の公式HPです。

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