75代年間方針『成長』

 

伊豆半島 2011/4/10

自転車

潮岬長距離W-ingに向けて第3弾
紀伊半島を想定して伊豆半島を南北に縦断する

10日 6:17 熱海 親水公園出発-<R135>-6:29~6:35 伊豆多賀-7:41~7:51 伊豆吉田-8:58~9:08 伊豆稲取―10:13~10:28 伊豆急下田-<R136>-10:40~11:30接触事故-12:01~12:50 石廊崎-14:11 伊豆急下田 【7h54m】(休憩等 2h20m含む)
 
<行動記録>
10日 総距離 112.8km 獲得標高 1608m 最大標高差 249m

4月9日夜発、Lは終電で熱海へ向かう。慧と吉村は先に熱海に行っており、2人が寝ているという場所に向かう。予定していた場所に幕場適地がなく、少し違う場所で寝ているという連絡を受けたが、問題なく合流することができた。2人は寝ていたのでLもすぐ就寝。
明日は5時30分起床である。
余談だが、この時期のシュラポンは防寒が重要である。
風が強く、歯をガタガタさせながら寝るはめになった。
シュラフカバ―+雨具だけという防寒対策(というか何もしてないに等しい)はナメていた。

4月10日、5時30分起床。6時に出発準備完了とだけ伝え、各自朝食を食べる。問題なく6時少し前に出発準備は完了し、体調チェックや体操を終え、「さぁ出発!」というところで吉村が「タイヤに空気を入れたい」と言い出す。
「出発前に確認しておくように」と注意し、急いで入れさせる。

6時17分、熱海出発。
すぐにコンビニに立ち寄り、行動食を買い足す。

・ファミリーマート伊豆多賀店~ローソン伊豆吉田柳畑店
行動時間 1h06m
移動距離 20.8km

網代を過ぎたあたりでLの自転車の様子がおかしくなる。
ペダルが漕げない!
笛を吹き、隊の行動を止め、チェーン部分を確認すると、いつの間にかバンジーが切れてチェーンに絡まっていた。
急いで絡まっていたバンジーをほどき、予備のバンジーを出す。
8分ほど隊の動きを止めてしまった…
反省する。
7:41 伊東の約5km先で一本。

・ローソン伊豆吉田柳畑店~セブンイレブン稲取温泉口店
行動時間 1h07m
移動距離 25.1km

ここからすぐに今ワンダリング最高地点(248m)の梅ノ木平交差点である。
梅ノ木平交差点はその名に似合わず、桜が満開に咲き誇っており、非常にキレイであった。
考えてみれば、普通この時期にワンダリングをすることはない。
ワンゲル人生の中で桜並木の横を自転車で走ることができたのは幸せであった。
8:58 伊豆稲取で1本。この分だと10時くらいには下田に着きそうである。

・セブンイレブン稲取温泉口店~ローソン下田駅前店
行動時間 1h05m
移動距離 21.4km

河津桜で有名な河津町を過ぎると、もう下田市である。下田市に入ってから下田の中心部まで何気に遠かったが、それでも10:13伊豆急下田駅に到着。
「12:00くらいにワンダリング終わるんじゃね?」,「順調、サクサクっと終わりそう」,「楽勝」という意見が大勢を占める。(全部、オレが言っていたか?)
その後、ワンゲル人生初のアクシデントに巻き込まれるとは露とも思わず…

10:40、走行中いきなりバン!という音とともに何かが吹っ飛んだのが目に入った。最初、誰かのヘルメットが飛ばされたのかと思ったが、そうではない。皆、何事もなかったかのように走り続けるので首をかしげつつ先へ行こうとする。すると1台の車がハザードランプを点滅させ、目の前に止まった。そして、いかつい兄さんが出てきて一言。「警察呼ぶからちょっと待ってて」 「エーーーーー!?」
よく見ると、その車の右側のミラーが吹っ飛びフロントガラスが粉々になっていた。最初は状況を理解できなかったが、やがてもう1台右側のミラーが折れた車が来て、ようやく事態が飲み込めた。車道の左端を走っていた私達をお兄さんの車が避けようとして、ハンドルを切ったがふくらみ過ぎて対向車とミラー同士接触したようだ。やがてもう1台の車からマダムと初老の男性が下りてきてお兄さんと話し始める。お兄さんの口からやたら自転車というワードが飛び出す。とりあえず、私達も事故当事者ということで、両ドライバーに近づく。
大人たちは車検や保険など私達に馴染みがなく、あまり理解できない話を始める。私達はただ黙って横に立っている。この時の私と言えば「とにかくオレ達に過失はないはずだ」という根拠もない自信に支えられつつも、「修理代を負担しろ」と言われたら「ワンゲルを辞めてでも返さなくては…」という最悪のシナリオも考え、どっちに転ぶか分からず内心激しく動揺し激しく不安定な状態であった。ただ、あまりビクビクしていると足元を見られる可能性もあるので、表面上は何事もなかったかのように平静を装う。「Lとして堂々としていよう」、それだけを意識した。
話を聞いていると、たまたま顔見知りな模様。おまわりさんがやってきて、事情聴取を受ける。順番に名前や生年月日、車検番号などを聞かれ、私達も住所や大学を聞かれる。そして、事故がどの辺で起きたのか実況見分をお兄さんと行う。お互い顔見知りで示談もうまくまとまりそうだったので、お兄さんも幾分態度が軟化していたように感じる。おまわりさんが交通課に連絡をし、事故の詳細を説明。自転車側に落ち度はあるか確認。緊張の一瞬である。車道のド真ん中を走り、著しく交通の妨害をしていなかったら(この点はしていなかったと強調していた)特に問題はないという結論が出たようである。横に自転車通行可の歩道があったため、次からはそこを通るよう指導を受け、この場は立ち去ってよいと言われる。
最後にもう一度だけお兄さんと夫婦に迷惑をお掛けしたことを詫びようと思い、近づくと「ふくらみ過ぎたオレも悪かったが、次からは気をつけろ」、「ここから先の海岸線は風が強いからハンドル操作に気をつけなさい」という言葉を頂く。気をつけます…
3年間自転車活動をやってきたが、事故に巻き込まれたのは初めてであった。今回は不幸中の幸い、怪我人が誰も出なかったので、話が穏便に進んだが、一歩間違えば惨事だったかもしれない。自転車をやるものとして事故の怖さを再認識させる出来事であった。
11:30にようやく行動再開。

マダムの言葉とは裏腹に風をほとんど感じることなく、12:01に石廊崎へ着く。駐車場のおばちゃんは気さくな方で私達を好意的に受け入れてくれた。自転車を置き、貴重品だけ持ち出し、石廊崎へ向かう。慧は過去にここへ来たことがあるらしく、デジャぶるものがあるという。吉村は関東近辺で遠出した記憶がないと言い、この場所も初めてだという。私も初めてだと思っていたが、家に帰り両親に確認したところ、赤ちゃんの時に下田を旅行しており、その時に立ち寄っているはずだと言われる。全く記憶にない… 私がだいたい岬に行く時というのは曇っている時が多かったのだが、今回は美しい青空。空の青と海の青が美しいコントラストを描いていた。

山も良いが、海も良い。やはり生物というのはどこかで母なる海に憧れ、母なる海を求めているのではないだろうか。それはそれは遠い昔、人類が誕生する何億年も前からDNAに刻みこまれている意思であると思う。この海が時に牙をむくことを忘れてはならない。気をよくした慧が「良くしてくれたおばちゃんの店でソフトクリームでも食べるか!」と言う。それが商売なのだよと思いつつ(慧も分かっていたようだが)、Lも暑かったので食べることに。吉村はクッキーバニラ、Lはわさび味、慧は… 何だっけ?
12:50頃、石廊崎を出発。

・石廊崎~伊豆急下田駅
行動時間 1h21m
移動距離 23.1m

下田へと戻る道は向かい風。若干吉村がきつそうであったが、この前の風速10mに比べたら…
事故現場も通り過ぎ、14:11伊豆急下田に到着。
打ち上げを石廊崎のおばちゃんおススメの徳造丸という店でする。

せっかくの伊豆半島ということだったので、Lは天丼と迷いつつも新鮮な海の幸を期待し海鮮丼をチョイス。慧も同じ悩みを抱え、Lと同じ判断を下す。吉村は天丼。

ランチは1000円ということで、ギリ手の届く範囲。
(1回食事をしたら20%割引券をもらえたので、下田を訪れる際には一声お掛けください。)
1000円でこの味なら満足である。
吉村「久しぶりにアップダウンの激しい行程で疲れた。」
平坦な道ばかり連れて行って申し訳ない!今度は峠へ行くか。
慧「途中咲いていた桜や菜の花がキレイであった。」
顔に似合わず?花を愛でる慧、そんな慧が好きだ!
ということでアクシデントがありつつも久しぶりに行程を走破でき自信回復にはなった。お疲れ!
 
62_izu2
 
<成果/反省>
・GWで想定している海岸線の総距離は83.5km、獲得標高は698m、最大標高差は100mということで今W-ingは十分すぎるほどの行程となった。風の傾向としてもGWに想定される風は北からの風2~3m。今回は北北東からの風1mということで実践的であった。
・アップダウンの力を鍛えたいならば伊豆半島は最適な場所である。
・向かい風でなければ、下りが多いこともあり基本的に時速20km以上で走れた。上級生の行動力は示せた。最後の1本に時間がかかっているのは向かい風であったからである。
・GWに向けてのPWとして最適であったかと聞かれると疑問が残る。潮岬W-ingが平均150kmの移動を強いられること、参加する大池・吉村に日平均150kmの走行経験がないこと、以上の2点を踏まえるとC1で300kmを漕ぐW-ingの経験も必要である。今回、海岸線の経験を積めたことはもちろんプラスになるが、日程的に余裕がなければこの主旨のW-ingはカットし、上記の主旨のW-ing計画を立てたほうが良かった。(今期は4月が休みということもあり、4月28~29日にC1のW-ingを立てられる。)
・移動距離をただ伸ばしただけなら、キツい夏合宿で終わってしまう。漕ぐときは漕ぎ、ゆっくりする時はゆっくりする、メリハリのある夏合宿を心掛けたいと思っている。今回のW-ingはトラブルに巻き込まれつつも14:11に行動が終わっている。15:30に行動が終了していれば良いという考えであれば、もう1h近くゆっくりできた。後で分かったが、例えばルートの途中近くに一碧湖という湖があり、そこはこの時期桜が満開であったようだ。事前に下調べし、下級生を楽しませるという観点を持っても良かった。ただ、今回で100kmを走った時の時間の使い方のイメージはできた。
・今回のW-ingで自転車活動の怖さを再認識できた。これからも安全には気をつけていきたいと思う。車は意識し過ぎてし過ぎることはない。

 

Waseda Wander Vogel

Waseda Wander Vogel

早稲田大学ワンダーフォーゲル部の公式HPです。

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