75代年間方針『成長』

 

66代夏合宿 黒部湖東西繋ぎ隊 2015/8/14-24

登山・縦走

夏合宿縦走隊記録

【主旨】
・夏合宿縦走隊として全体主旨の黒部湖を横断する。
・北アルプスの変化に富んだ縦走路を楽しむ!
・C6という長期行程を安全に終える

【山域】
後立山・剱立山連峰:五竜岳・鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳・針ノ木岳・立山・剱岳

【メンバー】
L小林(記録・渉外) SL中嶋(装備) 2年:君塚(食糧・医療) 原(気象・会計)
新人:市川 田中 酒井 實野

【行程】
8/13(木) 12:00 部室集合 12:40~早稲田~松本~信濃大町~神城駅(C0) 19:33
8/14(金) 6:00 C0~6:30 とおみ駅~7:30 アルプス平-9:44 中遠見-10:54 大遠見-13:30 五竜山荘C1
8/15(土) 6:10 C1-7:32 五竜岳-11:40 口ノ沢のコル-13:30 キレット小屋C2
8/16(日) 5:10 C2-7:36 鹿島槍ヶ岳北峰-8:07 鹿島槍ヶ岳南峰-9:46 冷池山荘-11:13 爺ヶ岳中峰-12:20 種池山荘C3
8/17(月) 停滞日C4
8/18(火) 4:50 C4-6:03 岩小屋沢岳-7:19 鳴沢岳-9:58 スバリ岳-10:49 針ノ木岳-11:30 針ノ木小屋C5
8/19(水) 4:50 C5-8:30 針ノ木谷本谷出合-11:13 小南沢出合-12:00 幕場適地C6
8/20(木) 5:00 C6-5:30 平ノ渡 6:20-6:50 平ノ小屋-10:15 五色ヶ原キャンプ場C7
8/21(金) 4:00 C7-7:09 龍王岳-9:20 大汝山-11:00 雷鳥沢-12:00 室堂
8/22(土) 18:00 立山駅~18:30 上市駅 19:00~20:00 馬場島山荘C0
8/23(日) 6:10 馬場島登山口-8:14 1400m地点-9:32 1920.7m三角点-10:45 早月小屋C1
8/24(月) 5:00 C1-6:08 2614m地点-7:45 剱岳山頂 8:25-9:02 2614m地点-10:45 早月小屋 11:15―13:15 1050m地点-14:00 馬場島登山口
8/25(火)~8/27(木) 休養日@富山
8/28(金) 再集合
8/29(土) 集結式
8/30(日) 解散

 

【記録】
8/13(木)
12:00部室集合。長友OB、小山OB、沢隊に見送ってもらい出発。青春18きっぷにて早稲田から神城まで移動する。途中松本駅にて北アルプスから帰京中の古川OBと偶然遭遇し、激励して頂く。神城駅には19:33に到着し、各自夕食をとる。偶然近くの花火大会を見ることができ皆夏を感じたようだ。22:00頃就寝。
 
8/14(金)
5:20起床。明け方の雷雨で、出発を遅らせるか迷ったが局所的な悪天のようで出発時刻の6:00には回復していた。神城駅からはテレキャビンとおみ駅まで歩く。初日かつダブルポリタンの影響で荷物が重たい。6:30にとおみ駅に到着し7:00の始発まで待機する。始発のテレキャビンに乗るも、ガスっていたため周囲の景色は見ることが出来なかった。
アルプス平を7:30に出発し行動を開始する。雨が降ったり止んだりの天候で、全員が汗と雨とで体を濡らしてしまう。中遠見を9:44、大遠見10:54に通過し13:30五竜山荘に到着する。山荘到着前ラストの1本で2年君塚が雨具を谷へ落とし紛失してしまう。幸い山荘で雨具を購入することが出来たからよかったものの、雨具が入手出来なかった場合はエスケープの可能性もあったため十分に反省してほしい。16:40夕食21:00就寝。
 
8/15(土)
4:00起床。6:10出発。昨日とは異なり朝は快晴であった。五竜岳までは快調に進み7:32山頂到着。山頂以降キレット小屋までは、ガレ場・鎖場が多く、隊員の人数も多いためコースタイムより時間がかかる。11:40口ノ沢のコル、予定行動時間プラス1時間で13:30キレット小屋到着となった。キレット小屋には幕場がないため小屋泊まりである。初めての小屋泊まり、布団で寝られることに皆大満足なようだ。この日は上級生食当とし、16:40夕食20:00就寝。余談だが八峰キレットの読み方は、「はちみね」キレットだそうである。
 
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8/16(日)
3:00起床5:10出発。昨日はガスのため視界不明瞭であったが、朝になってみると周囲が一望でき、改めて険しい立地の小屋だということが分かる。キレット小屋直後から鹿島槍ヶ岳北峰までがこの合宿最大の難所である。距離自体は短いが高度感のある鎖場が連続する。途中2年原が足を滑らせた際はぞっとさせられた。
無事難所を超え7:36鹿島槍ヶ岳北峰、8:07鹿島槍ヶ岳南峰に到着する。この後はなだらかな登山道が続き9:46冷池山荘到着。爺ヶ岳までの登り返しには皆閉口ぎみであったが11:13爺ヶ岳中峰、12:20に種池山荘に到着した。設営も3人3分で問題なく終え、時間が有り余るので上ミと全ミを前倒しする。山小屋の情報によると翌日は天候が悪いようである。ただ、降水量は少ないようなので大荒れでない場合は行動することに決定する。この日もいつも通り16:40夕食20:00就寝。
 
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核心の八峰キレットを突破!

核心の八峰キレットを突破!


 
8/17(月)
3:00起床し食当を開始するが、予想以上に風雨が強いため停滞を決定する。特にすることもなく皆ダンロップの中で寝るか、読書をするか、山荘でテレビを見るかしていた。この天気の中でも行動していた人は居るようで昼過ぎに大学生パーティーが幕場に到着していた。この日は全国的に竜巻や大雨の被害があったらしく停滞したのは良い判断であったといえる。翌日の予報では天候も回復するとのことであったので、16:40夕食20:00就寝。
 
8/18(火)
3:00起床4:50出発。朝は曇りであったが、天候は回復したようである。6:03岩小屋沢岳、7:19鳴沢岳、9:58スバリ岳、10:49針ノ木岳と順調に進んでいく。途中の稜線上からは本合宿主旨である黒部湖を眺めることが出来た。当初9時間行動の予定であったが大幅に短縮し6時間30分で行動を終え皆が歓喜する。
針ノ木小屋到着は11:30。ここまで水場はすべて有料であったが、針ノ木小屋近くに無料の水場があるとのことなのでLとSLで汲みに行く。結局往復1時間の行程を歩く羽目になった。水を汲みにいっても時間があまっていたので、濡れた装備を幕場で干す。なんと針ノ木小屋には昨日まで慶応ワンゲルで永目OBの息子さんが泊まっていたらしい。この日も16:40夕食20:00就寝。
 
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8/19(水)
3:00起床4:50出発。本日は針ノ木谷を下降し一気に1100m降りる行程である。事前情報どおり針ノ木谷出合手前の下流から何度も渡渉しなければならなくなる。渡渉用にウォーターシューズを持ってきて正解であった。ただ、慣れない沢歩きとあって、途中新人田中が足首を軽く捻挫する。大事には至らなかったため行動は続行することが出来た。
8:30針ノ木谷本谷出合に到着。ここからは高度を少しずつ下げながら黒部湖を目指す。針ノ木谷は清流で、晴天ということも相まって快適な沢歩きが出来た。黒部湖から沢の遡行をしても十分楽しめそうだ。その証拠にいたるところでたき火の跡があった。11:13小南沢出合を通過。予定していた幕営地は平ノ渡避難小屋だが、1450m付近の川原に幕営適地を発見し12:00幕場到着。なかなか快適な幕場で、各々水浴びをしたり、装備を干したりして過ごす。夜にはたき火をすることも。16:40夕食、20:00就寝。なお、この幕場にはなぜかラジオの電波は入らないが、docomoの電波は通じた。
 
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8/20(木)
3:00起床5:00出発。5:30平ノ渡に到着する。船の時間には早すぎると思ったが、すでに1人船待ちの方がいらっしゃった。その上大学生パーティー15名が我々の後から到着する。記憶の限り船のサイズが小さかったため、全員乗り切れるだろうかと不安になった。しかしそれは杞憂で、渡し船は24名全員を収容し6:20黒部湖横断開始。5分ほどで対岸に到着する。平ノ小屋で一休みしてから6:50に行動を再開する。行動途中雨が降り出したことに加え、刈安峠経由五色が原まで急登であったことから、10:15五色が原キャンプ場到着時には皆疲れた様子であった。雲上の楽園も雨ではその良さが半減である。ただ、行動中降っていた雨は行動終了後に止み、憂鬱さを軽減してくれた。
本日はついに1R最終夜である。翌日の行動が10時間ということもあって最終夜はしめやかに行われたが、各人の感想を聞くことが出来て非常に有意義な夜であった。この日は15:30夕食20:00就寝。
 
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8/21(金)
2:00起床、4:00出発。前日の予報どおり天気は小雨である。この日は最終日にして10時間行動が予定されていたが、コースタイムを上回るペースで淡々とピークを越えていった。7:09龍王岳通過、9:20今合宿最高峰の大汝山到着。風雨が強く寒いため、さっさと式典を終わらせて休憩所に避難。濡れた衣服を着替え、風雨が弱まるのを待ったものの回復せず、再び行動を開始する。このままでは錬成合宿のように低体温症になる者もでそうな勢いだったため、真砂岳を飛ばして雷鳥沢に向けて下山する。
標高が下がると風、雨ともに弱まり一息つくことが出来た。11:00雷鳥沢到着。ここまでくれば、室堂はすぐそこだと思っていたが、甘かった。雷鳥沢から室堂への登り返しが非常に厳しく、1時間かけて12:00ようやく室堂に到着した。予定よりも2時間短縮しての行動終了である。この後立山駅へ移動し、千寿荘にて入浴。近くの定食屋で打ち上げを行ったあと富山駅へ移動した。
 
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8/22(土)
台風接近の影響で剱岳アタック可能日が23日、24日しかないと判断したため、休養もそこそこに2Rを開始することにする。途中参加の新人實野と合流し、18:00立山駅出発。上市駅からタクシーに乗り20:00馬場島山荘到着。21:00就寝
 
8/23(日)
5:00起床。不要な荷物はキャンプ場にデポし、6:10出発。早月尾根は一様な登りが続いていて読図が難しいが、ご丁寧に標高が200mあがるごとに標識がついていた。8:14 1400m地点、9:32 1920.7m三角点、10:45 早月小屋到着。早月小屋より下は小雨であったが、雲の上に出たため幕場は晴れていた。テント設営は何度かやり直しを経て無事終了。新人はもっと練習が必要なようである。16:40夕食。實野合流祝いとして少し豪華なTPをし、20:00就寝。参考までに、早月小屋には水場がないため、小屋にて2L 900円のミネラルウォーターが売っている。可能であれば馬場島から水は歩荷したほうが良いだろう。
 
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8/24(月)
3:00起床5:00出発。早月小屋から山頂までの稜線上は雲海の上に顔を出しているので快晴である。6:08 2614m地点通過、7:45には剱岳山頂に到着。何か所か鎖場があったが、特に危険と感じる場所はなかった。山頂は月曜にも関わらず大混雑であった。ただ、その分山頂からは五竜岳、鹿島槍ヶ岳、立山など1Rでの主峰を一望することが出来た。8:25に下山を開始、9:02に2614m地点、10:45早月小屋到着。幕場にデポした荷物を回収し11:15再び下山開始。13:15には1050m地点、14:00馬場島登山口に下山。馬場島荘にて入浴し、この日はキャンプ場で宿泊。翌日に富山へ向けて移動した。
 
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剣岳山頂!

剱岳山頂!

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【まとめ】
以上が66代夏合宿縦走隊記録となる。全員で無事に全行程を踏破出来たことをここに喜びたい。
最後に、合宿計画段階からアドバイスを下さった監督コーチ陣、先輩、合宿を最後まで歩きとおしてくれた縦走隊のみんな、本当にありがとうございました!つぎの67代に向けて頑張りたいと思います。
 

集合写真@剱岳

集合写真@剱岳


 

Waseda Wander Vogel

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早稲田大学ワンダーフォーゲル部の公式HPです。

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