75代年間方針『成長』

 

65代秋合宿 奥利根隊 2013/10/18-23

登山・縦走

10月18日(金) 「65代、藪漕ぎ合宿スタート」
高田馬場=下落合=小出=平ヶ岳登山口

様々なことに思考を巡らせながら、やっと完成した秋合宿計画。急遽1週間前に強行した藪漕ぎW-ingで、隊の行動力を確認し、念願の奥利根での藪漕ぎ合宿に期待を膨らませていた。しかし出発前日の晩、先日の台風の影響により、奥利根地方で降雪が確認されているとの情報をコーチから頂き「転進した方が良いのでは」との助言を受ける。自分でも、現状を把握しようと、現地の市役所に電話で確認すると、「ここ数日で山が白くなっているのが見える」と返答を頂く。…このルートは行けないのか。そんな不安を抱え、頭の中でぐるぐると思考を巡らす。しかし、一人で考えていても仕方がないので、昼食中の監督に電話にて相談。「根雪にはならないので大丈夫だろう」との合意に至る。そして、今後の天候状況を見ても、急激な気温低下は本日金曜日のみで、以降はそれほど寒くなさそうだった。  …行ける。そう確信して、予定ルートへの挑戦が始まった。
現地までは、高速バスを利用した。電車よりも速くて安い。そして、到着後は予約したタクシーが、バス停の真横に停車していて感動した。タクシーに乗り継ぎ、奥只見湖の外周をクネクネと進みながら、運転手に色々と話を聞いた。どうやらタクシードライバーはとてもオイシイ仕事らしい。就活で奮闘している同期のFに教えてあげようと思った。
平ヶ岳登山口に到着したのは11時頃。月に照らされながら皆、適当に寝た。
 
10月19日(土)  「1300mのアップ」
平ヶ岳登山口-池ノ岳(水汲み)-平ヶ岳-2090m地点C1

朝4時半に起床。合宿特有の緊張感の中、下級生はテキパキと準備をしている。ゆっくりと朝飯を食べているのは、気が付けばLだけだった。仕方がないので、途中で食べるのを止めて、準備を始める。結局、指定時間の5分前に準備完了。「まだ、食べられたのにな…」どうやら、こう考えていたのは、Lだけでなく新人の小林も同じだったらしい。
準備を済ませ、薄暗い早朝の登山道を登って行く。やはり土曜日の百名山は登山客が多い。こんなにアクセスが悪い山は初めてだが、結局山好きにはそんなことは関係ないのだろうか。今日は平ヶ岳山頂へ向けて標高差1300mの登りを永遠と進む。
今合宿で、通常の登山道を歩くのは初日と最終日くらいなので、新人達の読図をチェック。最初の分かりやすい分岐点では沢隊だった小林が大きく外し、夏合宿自転車隊ということもあり、心配だった菅井は、もはや磁北線すら書いてない始末。この先大丈夫なのかという不安に襲われる。
まだ、紅葉は一部にうっすらと見えるのみだったが、足元には雪がしっかりと付いていた。遠くに見える平ヶ岳山頂も白く染められており、残雪期のような様子に若干の不安を感じながら進んでいく。3日分の水を確保する予定だった池ノ岳の水場には十分に水が溢れており、容易に汲むことが出来た。各自バラバラに水を汲んだが、やたらと黄色い水を汲む者がいて、結局、同じ場所で全員分の水を汲んだ。持参したペットボトルにも水を溜めて、一人8リットルずつ持つ。この重さに隊員が耐えられるかが不安だったが、どうやら新人達は余裕な顔を見せているので安心した。
山頂付近には15~20cm程の積雪があった。いよいよ登山道を外れる。登山道の最終地点には「進入禁止」の看板が立てられていたが、その横を素通りする。高校時代に山岳部だった小林に「こんなことして良いんですか」と言われてしまうが、仕方ない。そもそも、藪漕ぎをやるのが自然破壊だと考えたらこの合宿は成立しなくなってしまう。「皆行っているから大丈夫だよ」と言っておく。
C1地点には12時10分に到着。明日の行動が長い事もあり、もう少し進んだところに幕営したいと考えたが、先の様子が分からない。一度は、「ザックを置いてとりあえず行ってみようか」となるものの、設営訓練にも時間がかかるだろうし、昨晩はあまり寝られていないので、今日はここまでとする。設営は予想通りなかなか終われない。「今回はまともに張れる場所がC1とC4しかない」という言葉の下、ひたすら張っては撤収を繰り返す。
設営が終了した後は暫くの休憩時間となった。風を遮るものが何もない笹上に幕営していることもあり、結構寒かった。しかし、そんな中でもサポーターの橋下さんはウレタンマットを持ち出して雪上に敷いて昼寝を始めた。現役との差を早速見せつけられてしまったようだ。(笑)
夜のミーティングの振り返りでは、新人達はまだ気持ちが「合宿モード」へ切り替わっていない様子だった。65代では、新人達にも貴重な戦力として頑張ってもらわなければならない。明日からはしっかりやるように伝えて就寝。
 
10月20日(日) 「秋雨の中の猛烈藪漕ぎ」
C1-剱ヶ倉山-滝ヶ倉山-1725m岩場先のコルC2

朝4時に起床。あいにくの雨模様だが、仕方ない。精神面の強化を目指す今合宿には、都合の良いコンディションだと自分に言い聞かせて気持ちを盛り上げる。いよいよ藪漕ぎの始まりである。2072mピークまでは、笹の中を掻き分けながら進む。2072mピークを越えた後に読図チェックをすると、2年も含めて下級生が皆、次の剱ヶ倉山を越していると勘違いしていることが明らかになる。正解を伝えると、お決まりの「えっ、それしか進んでないんですか!」が返ってくる。…まぁ最初はそんなもんだよね。そんな中、とある新人は、「私はそんなことないと思ったんですけど、藤田さんが剱ヶ倉山だって言ったから…」と‘上級生泣かせ’なことを言っていた。その後も尾根を外さないように、笹と木の間を縫って進んでいく。情報通り北側が薄いのだが、傾斜が急になり尾根に戻れなくなった時のことを考えると、やはりトラバースしていくのは少し気が引ける。実際、所々で急斜面もあり、トラバースせずに潔く藪の中を突っ込んだ方が良さそうであった。
剱ヶ倉山が近くに見えると岩場が始まる。邪魔をする藪が無いから、楽に進めることは確かなのだが、両サイドが切れていることに加えて、雨で足元が濡れていることもあり、少々怖い。ちょっとヒヤヒヤしながら岩場を越えて山頂へ到着。確か山頂には何もなかったと思う。もはやここの記憶は無いも同然である。
そして、いよいよ前情報では一番濃いとされている下りへ入る。ここまでの区間もそこそこ苦しかったのでトップを藤田から自分(佐々木)へ交代する。自身初の激藪でのトップにワクワクしながら進む…が、藪の濃さが今までとケタが違うことに、早くも楽しみが消滅する。ここまでの区間も普通に濃かったし、前情報の「薄い」とは何なんだと思っていたが、この下りを歩いて納得した。人一人分先を歩く仲間が見えない程の藪の密度。幸い、秋ということもあり、枯れた笹になっており、バキバキ音を立てながら突き進んで行くことが出来た。そしてこの区間から新人の力量の差が見え始めてきた。中嶋と小林はさほど遅れることなくついて来られるが、菅井が転んで、斜面から滑り落ちて、藪に行く手を阻まれて、という感じで遅れがちになる。「あぁダメだ…」と呟いていたり、「進めませーん」と報告したりしてくるが、誰も助けられない。というか動けない。とりあえず、「頑張れー!」と言ってやる。そして、この激藪の中を進んでいる時に、藤田が腕時計を紛失したと言ってくる。腕時計は確かに無くなりやすいが、2年生ならそんなポカはしないで欲しかった。
滝ヶ倉山までは濃いという情報だったが、1790mピークを過ぎたあたりから、膝程度の藪になっていった。そして、核心部の1725m屈曲点の岩場へ。ここも前情報通り1つ目の岩場は特に問題なく通過出来た。しかし、やはり2つ目の岩場が見るからに怖い。両サイドは崖になっており、降り続く雨によって若干足元も滑る。藤田が最初に登るが、やはり確保があった方が良いとの判断。次に自分が登り上でシュリンゲをセットして、自身を簡易ハーネスで確保し、20ザイルを用いて肩がらみで確保をする。新人達も問題なく簡易ハーネスを作れていたようで安心する。寒い中、この岩場の通過に30分程費やしてしまったが仕方ない。
登り終えた先は、晴れていれば展望が良さそうな所だった。当初は、時間的に余裕があったのでもう少し先まで行ってしまおうかとも思ったが、一日雨に打たれて疲弊していることもあり、この先の張りやすそうな所で張るという方針に変更。ピークから降りたコル部(C2予定地)が無事にテントが張れそうなスペースがあったので、ここで幕営をすることに決定。
周囲は背丈ほどの笹薮が生い茂っており、とにかく踏みつけて整地をしようと試みる。そして、何となく整地も終わり速やかに設営開始。やはり、四方を藪で囲まれて動けない為、設営に時間がかかる。だが、さすがに7分は遅すぎるので、やり直し。メインを広げられないことによるポールの入れ間違えが乱発し、何度もやり直す羽目になった。冬を見据えた練習としては、良い環境だっただろう。ここまでやりにくい環境は無いだろうからね。
張り終えたテントは笹の力で天空の城と化していたが、ザックの重さですぐに着地していた。雨で皆のテンションが下がっていたので、「ふかふかで最高の幕場だなー」とはしゃいでみるが、誰もノってくれなかった。
テントに入ってしまえば、藪の中にいることも忘れてしまう。普段通りに食当をして、天気図を書いて、上ミをして…と思ったが、出口の前には藪が生い茂っており、外に出たところで、上ミをする為に藪漕ぎをするのは苦しいので、この日の上ミはカットした。
20時には就寝。疲れていることもあり、皆すぐに寝ていた。
 
IMGP12831-750x563
 
10月21日(月) 「藪から見る景色って最高だ!」
C2-にせ藤原山-藤原山-藤原山から西側の尾根1650m付近C3

4時20分に起床。雨はすっかり止んでいるようで安心する。C2地点から先も右側が切れている箇所が続くので、今日は日の出を待ってから行動開始とした。
C2から、にせ藤原山にかけての稜線歩きは、そこまで藪の背も高くなく、天候も晴れているので、周囲の山々が良く見える。やはり、雨の次の晴れはテンションが上がる。新人の中嶋は、この景色を見ているのは藪の中を歩いている自分達意外に誰もいないということに感動しているようだった。これまで、カメラを自分が持っていてもなかなか撮る余裕が無かったので、今日は橋下さんにカメラを託した。おかげ様で、この区間の写真は多く残すことが出来た。
にせ藤原山手前のコル部でトップを藤田から菅井にチェンジ。ここからは背丈を超す藪やツタとの戦いが始まる区間だ。さて、菅井はどうなるかと見ていると、意外とスイスイ進んでいき、昨日の遅さがまるで嘘のようであった。注意喚起もしっかりと行えており、十分にトップを務めている姿に感心した。この調子で残りの行程もしっかりと動いて欲しいものだ。にせ藤原山への登りは、傾斜もキツく、晴れてきたことも重なり、山頂に着いた際には、皆汗だく状態だった。山頂からは、展望が良かったのでバッチリと写真を撮る。
にせ藤原山からの下りは、トップを藤田にして進むが、尾根から左に外れてしまう。ここまでは下りで難しい所はあまり無かったが、次の1663m地点までは尾根幅が少し広かったこともあった為にミスをしたようだ。コンパスの角度を大まかではなく、細かく合わせる重要性を伝える。
軌道修正した後は、腰程度の藪だけでなく、背丈ほどの灌木帯もあったが楽に進んでいく。もうこのくらいの薄い藪であれは、特に何も感じずに皆歩いている様子だった。藪漕ぎ2日目にして完全に順応なんて頼もしい限りである。
藤原山への登りでは、「ツタとの戦い」という記録にもあった通り、ツタに行く手を阻まれながら突き進んで行った。トップの藤田はツタを越えるというより、切って進んで行く傾向があったが、ここのツタはさすがに切れない。そもそも、そんなことに体力を使うのは愚かだろう。
藤原山山頂に着いたのは12時20分。15時のリミットを余裕で切る順調なペースである。ここでもバッチリと写真を撮る。そして、ここからの下りが今合宿中で一番大きく外してしまった。にせ藤原山での反省も踏まえて、細かくコンパスを合わせるように指示したが、結局コンパスではなく、踏み跡らしき道を下って行き、山頂から北西の斜面に外れてしまう。ここのミスはLとしても反省の残る内容だった。というのも、明らかに外れたことに気が付いた藤田は黙々とトラバースを始めたが、恐らく新人達には現状が把握しきれていなかったと思う。そして、危険な‘なんとなくの行動’になってしまっていた。全体を止めて現状を共有してから行動を再開するべきだったな、と積雪期に向けて良い失敗になったと思う。
なんとか無事に尾根に復帰することが出来た時、空を見上げると、雲が広がりつつあり、いやらしかったので早めに幕場に行こうと全員をせかす。ここから幕場までは、傾斜はないものの、背丈程の灌木が続き、最後まで苦しまされながら進んでいく。
C3予定地付近に着いたが、一見するとテントを張れそうには見えない。しかし、その先を進んでも木が立ち並ぶ樹林帯に入ってしまう為、ここで張るしかない。昨日と同じように藪を踏んで整地し、設営開始。幕場のすぐ横が崖になっていた為、必死で設営に奮闘する新人達をヒヤヒヤしながら見守る。結局今日も設営を繰り返し、30分ほど行う。
テントに入るとその傾斜に驚いた。こんな傾斜の中で寝ることは無雪期・積雪期関わらず、なかなか無いだろう。今日の就寝スペースのハズレは明らかに頭が下になってしまう方。誰がそこで寝るのかと見ていると、なんと、黙々とサポーターの橋下さんが寝る準備を始めていた。至る所で現役との差を見せつけられてしまうな…と思いながら、ありがたく良いポジションで寝させてもらう。20時には就寝。
 
10月22日(火) 「藪抜けの最後はジェットコースターの逆上!?」
C3-大水上山-兎岳-巻倉山-1680mコルC4

4時起床。今日はいよいよ藪抜けの日である。昨日の夜から雲行きが怪しかったが、雨に降られることもなく、曇り空が広がっているだけだ。
C3からの下りでは、まだ太陽が十分に出ておらず、サングラスを付けると足元が見えないと皆が言うのでサングラス無しで暫く進んだ。この付近は事前情報通り、木が高くて藪が薄い…?という感じで、笹やツタは無いが、細かい枝がうっとうしく伸びていた。至る所の枝がはねて来るので、頻繁に注意喚起をする。積雪期に向けて、このような緊張感を持てたことは非常に良い練習になったと思う。
コル部からの登りは、事前情報通り、再び濃い藪となった。ツタと灌木との戦いが暫く続いたが、菅井はトップとして逞しく突き進んでくれた。恐らくツタによる進みにくさでは、行程中で最も大変だったかもしれない。そして、この区間で再び2年藤田が装備を紛失しかける。幸い、後ろを歩く小林が気づいて拾うことが出来たが、首から下げていたコンパスを無くすのは情けない。
1610mポコでは、腰程度の藪となる。ここで、中嶋が額に怪我をしていることに気が付く。どうやら、藪の跳ね返りで怪我をしたらしい。そして、その犯人は自分(佐々木)だったらしく、後で反省した。まぁ、サングラスを外した一瞬の隙をつかれて、被弾した中嶋もツイてない。
1610mから大水上山に向けての登り区間は、確かに膝下程度の藪の箇所もあるのだが、基本的に背丈を超す区間が多く期待を裏切られる。そして藪が薄くなると、両サイドが崖になっていたり、少し不安な岩場になったりと、気が休まらない区間が続いた。また、気が付くと周囲の木々は鮮やかに黄色く色付いており、合宿中に紅葉が加速したようだった。
そして、いよいよ目の前には大水上山が見えてくる。近くまで寄ってみると、聳えるように正面に立っており、まさにラストピークに相応しい。だが、暢気なことを考えていられたのは、そこまでだった。登り始めると50°程あるのではないかと思われるような、急傾斜が続き、何処をどのように登れば良いのか分かりにくい。過去の記録で、右側から巻くように登ったとあったので、右側から進むが、なかなか踏み跡を見つけられない。取り付き地点から暫く右側にずれた所にやっと踏み跡を見つけ、一安心。しかし、踏み跡といっても、傾斜は急な状態が続き、腕力登攀との記録があったことに納得してしまう。
急斜面と格闘すること20分、ようやく大水上山の山頂に到着した時の感動はたまらないものであった。こんな無名なピークが、これほどにも価値のある存在になるなんて、やはり山は奥深い。山頂からは、これまで歩いてきた稜線が見え、皆満足した表情を浮かべていた。
ここからは、登山道である。兎岳、巻倉山までは、コースタイムより遥かに早いスピードで到着した。藪漕ぎの後の登山道ほど楽なものはない。そして、右を見れば、これまでの軌跡が一望できるが、大水上山の急斜面は遠くから見てもよく分かる。まるでジェットコースターのスタート地点のようである。
C4幕場に到着したのは12:50。非常に順調なペースである。秋合宿で何回も設営練習を繰り返してきたので、さすがに一発で出来るだろうと思っていたが、結局30分程繰り返すことになってしまう。これは今合宿の課題の一つだろう。
設営後は、まだ十分に時間があったのでシュラフやテントを干した。それにしても個々の幕場は非常に快適だ。水場も往復15分程の距離にあり、何しろ黄金に輝く大草原を独占できることが嬉しい。また訪れたい幕場No1だろう。
上ミでは、藤田がトップが全然交代されなかったことに文句を言っていたが、現状で積雪期に挑む為には、藤田の叩き上げが必要なので仕方ない。色々と問題が見られたが、トップの行動面に関しては良く頑張っていたと思う。
全ミ後の最終夜では、差し入れに重量制限をかけていたので、飲み物は無し。「こんなことならもっと持ってこれた」と3人で後悔する。確か、こんな会話は61代の記録にも書いてあった気がするが…
そして、今日は藤田の誕生日ということもあり、新人からもお祝いのモノが渡される。なんだかんだで愛されているのかなと安心した。中嶋が、トッピング用のチョコソースを持ってきたので、小林のレアチーズケーキと自分のゼリーの上から鮮やかにトッピングをする。見た目が非常に残念な感じだが、皆からの愛ということで、藤田は嬉しそうな表情を見せていた。Lとして気になる新人の感想は、藪が楽しいと言っている者はいなかったが(涙)、皆前向きなことを言ってくれて良かった。2年生からの言葉では、酒を一滴も飲んでいないのに何故か酔ったかのように話していた。また、今回サポート役として同行して頂いた橋下さんからも新人達に対してメッセージを頂いた。秋合宿の時期に活動を全て終えた4年生から言葉を頂けるのは、新人にとっても良い収穫だろう。
酒は無いので、最終夜もあっさりと終わり、20時には就寝。
 
10月23日(水)  「快晴の最終日!」
C4-荒沢岳-前嵓-銀山平=浦佐駅

2時30分起床。12時のバスに乗るべく最終日なので頑張ってみることに。
予定通り4時前に出発出来た。最初の1本は全く日の出ていない状況下での行動。12時までに下山する為に、途中の源倉山、灰ノ又山は完全にスルーして進んでいく。灰吹山付近で日の出を迎え、幻想的な景色に皆のテンションが上がる。それにしても、灰吹山の山頂までの急登には驚かされた。両手両足を使って這い上がるようにして山頂にたどり着く。荒沢岳までの登りでは、両サイドに広がる壮大な山々の景色に圧倒され、ここまで来られて本当に良かったなと感慨に耽っていた。山頂での景色も最高だった!
荒沢岳からの下りが、岩場の下りが続きなかなか気が抜けない。そして、登山道が北側に方向を変えてからは、単調な下りが続き、一気に距離を稼いだ。疲れたのは、そこから先の前嵓である。地形図上で1cm程の距離であるにも関わらず、コースタイムは1時間と表記されていたが、さすがにそれ程かかるわけがないと思っていた。しかし、前嵓に到達すると、終わりの見えない鎖場が永遠と続く。6人パーティーだったということもあり、通過に時間がかかった結果、結局1時間以上を費やした。特に怖いという場所は無かったが、足場が小さいスタンスしか無い箇所等もあり、鎖なしでは通過できないであろう箇所だった。前嵓を過ぎてからは、傾斜もない歩きやすい登山道に出る。そこからは、何故かトップの藤田が鬼のようなペースで飛ばし、CT1時間40分の区間を1時間10分で終え、無事に銀山平に下山完了!

今回の合宿を振り返ると、慣れない藪の縦走にも関わらず下級生達は良く頑張ってくれたと思う。残念ながら各々に反省材料が散見する合宿となってしまったが、それを逆にプラスに捉え、次の合宿に向けて自分が注意しなければならないことが各自で良く分かったのではないかと思う。藪漕ぎ活動を通して登山の新たな魅力を新人達も感じてくれたようであったことは、Lとして嬉しい限りであった。積雪期もこの調子で頑張ろう!!

奥利根隊L 佐々木透
 
秋合宿奥利根隊 全体地図
 

Waseda Wander Vogel

Waseda Wander Vogel

早稲田大学ワンダーフォーゲル部の公式HPです。

関連記事

最近の活動

コメント

この記事へのコメントはありません。

アーカイブ
TOP