65代春合宿 八幡隊 2014/3/9-14

山スキー

3月8日 新宿駅=盛岡駅

新宿から夜行バスで盛岡駅へ。結果的に天候的にも良いタイミングでの出発となったので期待を高めながら合宿スタート!

 

3月9日 盛岡駅-下倉スキー場-大深山荘C1

下倉スキー場ではハイテンションなリフト監視員さんに見送られて出発。ひたすらスキー場内を進んでいくが、どうやら地形図に書いてある範囲と実際のスキー場の範囲は違うようであり、スキー場範囲が非常に大きかったのでスイスイと高度を稼いでいく。源美沼では広大な平野が広がり、源太ヶ岳では巨大な樹氷が乱立しており、いよいよ八幡平に来たということを実感させられる。

大深山荘付近にも巨大な木が乱立しており、確かに遠くからでは山荘を見つけることは困難であったが、GPSとコンパスを頼りにぴったりと山荘に到着することが出来た。なお、スキー場を登り始めた頃から早々に足が痛み出した藤田は痛みをこらえて何とか行動を続けてきたが、今後の全行程を踏破出来るかは微妙な様子。とりあえずC2地点までは進むこととした。

 

3月10日 大深山荘-三ツ石山-三ツ石山荘C2

巨大な樹氷の中を1年ツートップがラッセルを頑張る。大深岳山頂からは強風&視界不良&GPSの電池切れでやや焦ったが、問題なく進んでいった。小畚山は傾斜が非常にきつく、若干凍っていたのでプレ春合宿で何度も訓練したシートラアイゼンを試みるが、全然ズボズボな斜面だったので、余計に苦しくなった。結局スキーアイゼンで若干苦戦しつつも進んでいくことが出来た。三ツ沼までも視界不良は続き、視界30mといった感じであったので、コンパスを頼りに進んでいくが見事に予定ルートを外すことなく進んで行けた。

三ツ石山からの下りでは1350m地点に巨大雪庇があるとの情報だったので大回りして滑降することにしていた。しかし、視界不良なのでどこに雪庇があるのか全く分からず、時折方向感覚も分からなくなる程であった。やがて三ツ石山荘が見えてくると皆のテンションが上がり、小屋で暖を取る為にその辺の枯れ木を5人でかき集めて小屋へと向かう。結構な量の槇を抱えて小屋に到着すると誰もおらず貸切状態であった。早速、槇を割ってストーブをつけてみると小屋が何となく暖まり始めた。足を痛めていた藤田は何とか最終日まで頑張れるとのことなので、本人の根性に期待して今後も行動を続行することにした。

 

3月11日 三ツ石山荘-御苗代湖C3

出発時から視界が悪く雪が降っていた。大松倉山山頂では視界のないホワイトアウト状態となってしまい、どこを歩いているのか分からず、とこからが斜面なのか分からない恐怖を感じながらゆっくりと進んでいった。犬倉山付近では少し回復した天候に励まされて平坦な道を迷わないように進んでいく。

切通付近は読図が難しく、やや予定ルートからずれてしまうが、無事に地獄谷まで到達する。ここから急斜面上をトラバースしていくが、足を滑らせて少し落ちる者もいた。谷まで降りた後はひたすら歩いて幕営地点を探す。設営を開始してから荷物入れ完了まで45分という好タイムを出して、久々の雪上テント泊を過ごした。

 

3月12日 御苗代湖-不動平避難小屋C4

出発時には多少曇っているものの鬼ヶ城・岩手山ともによく見えて皆のテンションが上がる。不動平までのラッセルは膝上程度の深さがあり、傾斜もきつい箇所も多く、樹林が乱立しているのでなかなか苦戦させられる。そして3時間の格闘の末にようやく最終幕場である不動平に到着した。しかし、不動平に到着する直前で視界悪化となり強風が吹き荒れるようになってしまったので、岩手山へと向かうのは一旦やめて不動平避難小屋へと向かう。

この小屋の扉を開けるのに苦労したが、中は快適な空間であった。小屋の窓から外を眺めていると増々嵐のような荒れ具合となってきてしまったので、今日中の岩手山アタックは断念することとし、トランプをしたりしてのんびりと過ごした。寝る頃には爆風のような風が小屋に吹き付けており、テント泊では耐えられないだろうな~と小屋の有難みを噛みしめながら最終夜を楽しんだ。中嶋はこれからの新人指導に向けてイメージを膨らませている様子であり、菅井は明日の滑降のことで頭が一杯の様子であった。藤田はやっと積雪期が終わると安堵した表情だった。

 

3月13日 滑降練習(不動平避難小屋~御苗代湖)C5

低気圧が発達しながら迫ってくるということで、今日中の行動は不可能であると判断し停滞を決定。小屋では電波が通じるので大家監督に電話連絡を入れると、励まして頂き元気が出る。7時頃には出られない程の強風であったが、9時頃には風が治まってきたので御苗代湖方面へと滑降練習をすることに決定。足の痛む藤田は小屋で留守番をすることになり、滑りたくて仕方ない新人達と滑りに行く。

昨日はラッセルで苦しめられた区間だが、樹林帯なので雪質は良く快適なスキーを楽しめた。登りかえす時には菅井が1時間程一人でラッセルを黙々とこなし、皆で褒めてやると得意気な顔をしていた。

 

3月14日 不動平避難小屋-岩手山-自然情報センター

ようやく好天となり、小屋の周りはこんな景色だったのかと驚かされる。岩手山へはアイゼン歩行で進んでいったが、スキー板を付けて行った方が良かったかもしれない。冷たい風を受けながらもお鉢巡りを堪能して、雪に埋もれた山頂の標識を掘り出して記念撮影などを楽しんだ。ガスの切れ間から時折見える山頂から景色は絶景であり、積雪期集大成に相応しい限りであった。

お鉢を回り終わっていよいよ岩手山の大斜面の滑降に向かう。不動平からしばらくの区間はブッシュが出ていたのでシートラで進んでいき、予定通り1300m付近にて板を履いて滑降開始。無木立のなだらかな沢地形もあり、快適な滑降を楽しむことが出来た。斜面を下りきってからも林道へと30分程度のシール歩行が待っていたが、気合で乗り切って駐車場に出る。ようやく積雪期活動が終わったという安堵感と達成感で皆満面の笑顔であった。
 
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Waseda Wander Vogel

Waseda Wander Vogel

早稲田大学ワンダーフォーゲル部の公式HPです。

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