こんにちは!ブログを2つ書くうちの1つめに着手する気にようやくなった新人の佐藤です。先日10月の16日から23日にかけて栃木、群馬、福島にまたがる尾瀬付近で合宿を行ってきました。錬成合宿、夏合宿と過ごしてきた今、無積雪期の集大成として広大な自然を味わってきました。尾瀬と言えば小学校の頃歌った『夏の思い出』。水芭蕉はなかったけれど一面に黄金色の大湿原が広がっていました。
東武鉄道で鬼怒川温泉駅に向かった一行はC0地点の女夫滝までバス移動。鬼怒川温泉駅前には無料の足湯が設置してありつかること数分、これからの行程への準備は万端である。女夫滝付近は思っているよりも寒いとバスの運転手さんに聞き防寒着に上下雨具セットの重装備に。おかげで夜は快適な睡眠の中zzz…
C1の朝食は同期に差し入れとして貰ったラーメン。五臓六腑に染み渡るスープがうまい。7時前には出発。登山道が崩れ歩きにくいとの情報を受け比較的長めの(2時間ほど)林道歩きをする。天気はそれほど悪くはなくすぐに汗びっしょり…。防寒着が乾きにくいことを先輩に伝えられる。ウェアリング調節はかなり重要。 日光沢温泉手前で通り雨がやってくる。行程を通して雨が降ったのはこのときとC3の夜くらいで天気にはかなり恵まれました。ここの温泉にはかわいい番犬が一匹いて、我々登山客がいると興味を示してくれる。名前は確かサンボ。ごわごわした硬い赤毛の犬である。そのまま北上を続けこの日は東電が管理する鬼怒沼巡視小屋の近くで幕営する。鬼怒沼のあたりで初めて木道を歩いたのだが、意外とツルツル滑るものだ。板3枚分の道がゆるゆると続いている。夜ご飯はキムチ鍋。意外と辛かったがたくさんの具材で腹を満たす。就寝後遠くからか近くからかピヨーンという鳴き声が聞こえ、少しばかり怖い思いをする。鹿らしい。
C2の朝は撤収とともに始まる。寝ぼけ眼ではやってられず、シャキッとする。無事クリアできほっと一息。この日は鬼怒沼巡視小屋から尾瀬沼ビジターセンターまでの行程。この道で台風の破壊力の凄まじさを体感しながら歩きます。年をとった木々が次々となぎ倒され道を阻む。標識となるテープは気に付いているためテープ探しで一苦労。しゃがんだり、またいだりまるで巨大なアスレチックコースの中を歩んでいるようでした。ビジターセンターには2時頃に着。それでもコースタイム通りだったのはラッキーだったなあと思う。この日ビジターセンターで市川さんや堀と合流。どっと疲れたあとのコーヒーと柿はとてもおいしかった!気温を測る。天気図を書き込む。起床係の仕事も今回から加わり忙しい。カボチャのポトフが夕食。おいしい。明日の行程を思いながら就寝。
C3が今回の合宿の中で最も心に残っている。この日は尾瀬沼を周遊する隊と燧ヶ岳に登る隊とに分かれての行動でした。僕は燧ヶ岳隊に参加。ここの一本目ではじめてトップをとったのですがトップの感覚がわからずかなりの急ぎ足に。息切れしながら校歌を歌う。まだうろ覚えだなあ。秀逸だったのはそれまでずっと霧の中にいたのにも関わらず7合目を少し過ぎたあたりで、みるみるうちに空が晴れていったことである。山の神様が見せたこの気まぐれさに少しばかり感謝した。というのも山に登る意味といったものについてこの頃考えることがあったからだ。なんのために登る?I don’t know. ただ感じればいいだけなのかもしれない。そこからピークまでもそれ相応にきつかったのだけれど下方の全方向に広がる雲海を見て、奮い立つ。もう少し。そのあと泥でぬかるむ下山を終え、6キロ程度続く尾瀬ヶ原の木道歩きへ。思ったのは僕の知らない日本の風景はまだまだあるのだということ。ステップ気候を想起させるような黄金色の短草が映える湿地帯。「ライオンを置いたらアフリカだね」と誰かが言う。延々と続く2本の木道。しばしば小川の上を渡る。欄干も何もない。ただ2本の木道。一人運び屋さんが東から西へと歩みを進める。僕らとの距離はどんどん遠ざかっていく。毎日毎日この道を歩き続けているのだろうか。その繰り返しの偉大さ。仕事ってこういうものなのかしら。今日も14時頃に幕営地点に到着する。夜は最終夜ということで長めのおしゃべり。その間雨がやってきてはそのままどこかへ行ってしまった。
最終日は至仏山への登山であったが、予定変更で途中で引き返しゴール地点まで南下。あっという間の行程であった。
今回の合宿は尾瀬を舞台として主に木道歩きを味わいました。秋は登山に最適だという言葉は正しいなあと感じます。是非皆さんも登山に出かけてはいかがでしょうか。ここまで読んでいただきありがとうございました。
コメント