75代年間方針『成長』

 

西表島 2005/2/22-28

ワンダリング記録

西表島ワンダリング報告書

日時:2005年2月22日~28日
メンバー:L廣光(2年) SL武井(3年) 栗原 御手洗 米山(1年)

地形図:船浦 舟浮 西表大原〔1:25000〕
主旨:海岸歩きに初挑戦
 


 
<2月22日>
6:30羽田空港発-10:25石垣島着-12:40石垣島発-13:30上原港(西表島)着-15:00星砂キャンプ場着

 6:30の便で羽田から石垣島へ。大半のものは前日空港で一夜を明かした。この日は移動と買出しだけである。石垣島のホームセンターでEPI缶などを購入し、港では釣り具類を購入する。ここで武井さんはモリを購入するが、行動中物凄くじゃまそうであったのにもかかわらず、結局最後まで何も捕まえることはできなかった・・・。石垣島から西表島へ向かう高速船は海をバウンドするように走り、大変気持ち悪かった。上原のスーパーで調味料類を購入し星砂の浜のキャンプ場へ。途中で珍しいといわれるカンムリワシが道路にいたので、バスの運転手がわざわざバックしてまで教えてくれた。浜辺では栗原がキスと思われる魚を釣ってきたので、夕食といっしょに美味しくいただく。二月でもシュラフカバーに入らずに寝れるほど、西表の気候は暖かい。

飛行機(JAL)  羽田-石垣島 12600円(バースデー割引)
バス(石垣島、空港線)  空港-港前 200円
高速船(八重山観光フェリー)  石垣-上原 2000円 
バス  上原-星砂の浜 110円
星砂キャンプ場  800円(一張り)

<2月23日>
10:25キャンプ場-10:40浦内川遊覧船乗り場-12:00マリユドゥ、カンビレーの滝-13:30遊覧船乗り場-14:55白浜-16:10ウダラ川河口

 10:00のバスで出発するため、それまで星砂の浜で遊ぶ。朝焼けに染まる浜辺の海は美しかった。その後浦内川の遊覧船に乗り、マリユドゥ、カンビレーの滝を見学する。初めて見るマングローブの林やアダンなどの植物に見とれたり、ミナミコメツキガニの大群に驚いたりする。 その後バスで白浜へ。予約しておいた屋良商店のマリンタクシーで、この日中にウダラ川河口まで行ってしまうことにする。途中ゴリラ岩と呼ばれる岩があまりにもゴリラに似ていたので思わず喚声が上がる。そしてウダラ川河口の砂浜へ。晩飯でそこら辺に生えていたオオタニワタリを食そうとするが、調理方法を失敗し再び自然に帰す。食当後は久しぶりに焚き火をやることに。パパリコで大いに盛り上がり、最後の方ではいつの間にか罰ゲームがパオーンへと変わっていた。特に一年によるこの日のパオーンは素晴らしいものがあったが、あえて触れないほうがいいだろう・・・。

バス  星砂の浜-浦内橋 130円  浦内橋-白浜 190円
浦内川遊覧船  往復1500円

マリンタクシー(屋良商店)  白浜-ウダラ川河口 2000円

<2月24日>
10:05ウダラ川河口-11:20至アヤンダ川への途中-12:45鞍部-13:35鹿川

 7:00起床。この日はウダラ川を遡行して鞍部を越え、反対側に位置する鹿川という浜辺を目指す。このルートは行動中に何度か川を渡渉するのだが、午前中早い時間には河口付近が満潮の影響で深くなるため、10時まで待機して行動開始。しかし依然として水量が多く、一番最初に対岸に渡る時などはザックをビート版のようにして泳いだ者もいた。初めのほうはマングローブ地帯の中を歩いていくのだが、オヒルギの根子などが顔を出す沼地が続き、まさに西表ならではの道という感じで、だんだん気持ちが高ぶってくる。ルート自体は開けており、目印もあるので迷わずに進んでいく。マングローブの林を抜けて川を渡ると、こんどはジャングルのような地形が始まる。まっ平らな根子を持つ変わった植物「サキシマスオウノキ」を始めとして、いかにもジャングルチックな植物があちらこちらにあり、地面にはオキナワアナジャコの巣がたくさん見られる。相変わらずルート自体はしっかりしているのだが、途中沢沿いの道が東へ直角に曲がるとき、それを巻くかのようなテーピングのある道がある。少し行って分かったのだが、この道はアヤンダ川からウダラ川へと抜けるコースのようで、慌てて引き返し元の沢沿いの道を進む。そこから一時間ほどで登って鞍部へ、さらに一時間ほど下ってようやく目的地の鹿川へ到着した。

 鹿川ではさっそく今日の食料を捕獲するため、各自釣りや貝拾いを始める。しかし腕が悪いのか魚が全く釣れない。しょうがないのでそこら中の岩に張り付いてる貝をナイフで削いで集める。この鹿川という湾はウランタピーと呼ばれる干潮時にも露出しないサンゴ礁が広がっており、昔は船が座礁しやすいということで警戒されていたそうだ。しかしサンゴ礁の先は一気に深くなっておりとても危ない。調子に乗ってそこまで行ってしまうとひどい目にあうだろう。夜は昨日に引き続き焚き火。捕まえてきた貝を焼くとなかなかおいしい。また栗原の捕まえた大きなシャコガイはさらに美味。そしてなんといっても今日は武井さんの誕生日。一年が三人で買ってきたという健康グッズシリーズが印象的だった。武井さんも喜んでいてとても良かったけど、できればもうちょっと軽量化も考えてね・・・。そして新たに開発されたゲーム「パオリコ」で、21歳の誕生日を迎えた主将は、ちょっぴり切ない思いの胸を海に向かってぶつけたのであった。

<2月25日>
9:00鹿川-10:55クイラ渡り入口-11:58クイラ渡り出口-13:00大浜

 7:00起床。今日からいよいよ海岸歩きが始まる。しかし途中にはワンゲルの先輩方も苦しんだというクイラ渡りという難所がある。潮の満ち引きを考えて、後半には楽になるように9:00出発。そこから二時間ほど歩きにくい巨岩帯を進んでいく。そして遂にクイラ渡り入り口へ。少し偵察してみるとはっきりとした入り口があり、問題なくいけそうだ。マーキングも途切れずに続いており迷う心配はない。おそらく3,4年前に誰かがはっきりとした道にしてくれたのだろう。だが長いモリをザックの横にパッキングしている武井さんは、始終引っかかってひどく大変そうであった。途中でリュウキュウイノシシと出会ったりもしたが、物凄い速さで逃げられる。最後は急坂を降り、一時間ほどでクイラ渡りを抜けることができた。

 ここからはようやく潮も引いてきたので海の中を歩く。岩場と違ってとても歩きやすく、海の中のさまざまな生物を眺めているだけでも楽しい。しかし神経毒をもつというウミヘビを見つけたときはちょっと焦った。そんなこんなであっという間に大浜着。干潮で完全に干上がった海で、今日の晩御飯を探す。だがナマコやヤドカリと戯れていて全然集まらない。米山がどこからか大量にサザエを捕まえてきてくれたので助かった。夜は相変わらず焚き火。寝食を共にした仲間と、心地よい疲れの中で焚き火をしていると、なんだか不思議な感じになってくる。こういうのもワンゲルならではの体験なのだろう。ある意味ほんとに贅沢な時間をすごしてるんだなあと思う。この夜、合宿当初からヤシガニを狙っていた栗原は最後のチャンスとばかりにヤシガニ探しに行ったそうだが、残念ながら遂には見つからなかったようである。

<2月26日>
11:00大浜-12:52ナイヌ浜-13:00南風見田の浜キャンプ場

 8:00起床。潮が引くのを待って11:00出発。天気は若干小雨で風もあるが、特に行動には支障がなさそうである。最初は岩場を歩いていくが、少しして海の中へ。山道と違って平らな道なので全然疲れない。調子に乗って一気に二本分進む。ナイヌ浜のあたりにくるとだんだんリーフが陸地から離れてきたので浜辺へと戻る。ここら辺の浜には人が住んでいるという噂があり、なるほどそれらしき形跡があちらこちらにある。浜辺にはきれいな珊瑚や貝殻がごろごろと転がっているが、後でお土産屋に行くとそこら中で見かけたシャコガイの貝殻が500円で売っていた。結局一回の休憩だけで南風見田の浜に到着、このワンダリングの行程も無事終了である。なかなか天気に恵まれなかったが、西表の海と自然を存分に満喫することができた。夜は近くにある南風見田キャンプ場へ。ドラム缶風呂というものに初めて浸かる。大原のスーパーまで自転車で買出しに行き、久しぶりの肉を食べ、オリオンビールで祝杯をあげる。食後は管理人の人に使わしてもらったビニルハウスの中で、思い出話に花を咲かせながら西表島での最終夜を楽しんだ。ただ最後の最後で自分のツェルトが無数のだんご虫に制圧されているのを見て、物凄くへこんだ。

南風見田キャンプ場  400円(一人当り)

<2月27日>
8:30キャンプ場発-9:00大原-(自由行動)-4:40大原発-5:15石垣島

 この日は予備日なので、無料送迎バスで大原まで送ってもらった後、夕方に石垣島へ高速船で戻るまで自由行動とする。近くの黒島では牛祭りというものが開催されており、懸賞の商品はなんと牛!だそうである。自分は始めに仲間川遊覧船に乗って日本最大のサキシマスオウノキを見た後、水牛車で有名な由布島まで10数キロの道を歩くことにした。後良川のマングローブの景色や、無料の西表野生生物保護センターなどいろいろと魅力的だった。そしてついに由布島へと向かう最後の下り道の時である。がさごそと物音がするのでそちらを見てみると茶色で斑点があり、尾が先まで太いままの猫のような生き物が逃げているではないか。話ではイエネコを勘違いして、見たと言う人がいるそうだが、それらを踏まえてあえて言おう。あれは間違いなくイリオモテヤマネコだった!!

 大原の港には4:30集合。名残惜しいがいよいよ西表島ともお別れである。晩飯は慶應ワンゲルの人に勧められたあさひ食堂に行こうと思ったが残念ながらお休み。他の店で飯を食い、アーケードで念願のヤシガニを見学して、船着場で一夜を明かした。

高速船(八重山観光フェリー)  大原-石垣 1540円

<2月28日>
10:00港前-10:15空港-10:55石垣発-11:45那覇-17:15発-19:25羽田

 移動日。飛行機で那覇へ向かい、しばらく観光した後羽田へ。長かったようで短かった西表でのワンダリングも終わり、各自家路へとつく。ワンゲルであることを活かして西表島の自然を満喫できた一週間だったと思う。またワンゲルでの忘れられない思い出がひとつ残った。

バス(石垣島、空港線)  港前-空港 200円
飛行機(ANA)  石垣-那覇 10600円  那覇-羽田 12600円 (バースデー割引)
 

Waseda Wander Vogel

Waseda Wander Vogel

早稲田大学ワンダーフォーゲル部の公式HPです。

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