こんにちは。はじめまして。
新人の濱田です。
錬成合宿後発隊として、奥秩父で行われた合宿に参加してきました。 今回の合宿ですが、参加する前はどうしても前向きな気持ちになれませんでした。合宿2週間前から痛む左股関節、過去の「彷徨」(代ごとに発行される年間活動報告冊子)から推察される阿鼻叫喚地獄、憧れの南アルプスから全く知らない奥秩父なる場所への合宿地の変更、先発隊から帰ってきたY岡の踵にできたひどい靴擦れ、なんだか粗くなったF島に対する同期の態度、下山予定日の翌朝の一限目にある英語でのスピーチ…。前向きになれることがあまり無く、早く4日間が過ぎ去って欲しいとばかり考えていました。ただ、先発隊を終えた同期の表情は皆晴れやかでしたので、錬成合宿を乗り越えれば何か掴めるものがあるかもしれない、ということを心の支えに高田馬場駅へと向かいました。
そして今、合宿を振り返った感想ですが、
行って良かったです。感動しました。山行全体に感動し、このメンバーで一緒に合宿を終えられたことに感動しました。初日に笠取山に登った時の様に、景色に感動したことや一つの山を登り切ったことへの達成感は今まで経験したこともあったけれど、誰かと一緒に山に登れたことにこれほど感動できた経験はなかった。山に登る時は、登りながら一人一人がそれぞれ楽しむものだと思っていたけれども、全員で山頂にたどり着くことを楽しむ、全員で山頂に到達することを目指す、そういう登り方もあるのだと気づけたことが本当に良かったと思います。
とはいえ合宿中は楽しいなんて考える余裕は無くて、上り坂で先輩に引き離され叱咤激励を受けながら登りつつ、手頃な石が落ちてきて気づいたら病院に居ないかななんて思っていましたし、朝の撤収の時間は厳格な雰囲気の下行われ、一日の中で一番嫌な時間帯でした。とにかくその日の行程をこなすことだけに集中して合宿中は行動しており、合宿に参加して良かったと思えたのは3日目の夜になってです。
3日目の夜、残すところは金峰山までの登りと下山するのみということで、OBOGの方々から頂いたものと先輩方が持ってきたものを合わせた大量の差し入れと、お酒とカルピス(未成年)を交えた宴会が開かれ、その席で新人が合宿の感想とこれから自分がしたいことを述べる機会がありました。そこで、同期のHが涙を混じえた熱い話をし始め、僕は心を打たれてしまいました。僕以外の全員も心を打たれたようで、テントの中の雰囲気はそれはもう凄いことになりました。合宿を乗り越えたことによりワンゲルを続けていく自信ができたと話す彼女の話を聞いた時、言葉にすることが出来なかった感情を代わりに言ってもらったような気がしたし、また皆が感動しているその様子を見ることが出来た、その場にその一員としていることが出来た、それだけでもこの合宿に参加して良かったと心底思いました。出発前2分20秒を切るために何度もテントの設営練習をしたこと、忘れ物がないか不安で何回も荷物を確認したこと、荷物の重みで肩と腰が擦れて痛い中、とにかく前を行くF田先輩についていくことだけを考えたこと、一日の行程終了直前にある「HAMADA-time」の時、右足の親指と足の裏と脛とふくらはぎと太ももと腰のぜい肉が同時につって動けなくなったことなど、合宿に関わる全てはこの時間のためにあったのだと、全部がなにか腑に落ちたのです。合宿中重さでも大きさでも常に僕を悩ませた、誰も食べようとしないピクルスの瓶でさえ、なんだか愛しくなりました。その日の夜は気持よく眠ることが出来ました。
次の日は合宿中一番の良い天気で、金峰山へに向けての行動中富士山が完璧に見えました! その下には一面に雲海が広がっているという見事な景色。まるで合宿の終わりを祝福されているかのようで、ただただ息を呑むばかりでした。
奥秩父、いいとこでした! 次は天気のいい日に錬成合宿以外で来たいです!
最後になりましたが、雨の中寒いからと、初日に笠取小屋に入れてくださった山小屋の方々や、金峰山荘からの帰り道、信濃川上駅まで僕たち八人を車で送ってくださった男性と女性の方、ありがとうございました。山に関わる人の温かみにも触れられて嬉しかったです。
お忙しい中高田馬場駅に見送りに来てくださったOBOGの方々、先輩方、同期の皆、ありがとうございました。
いただいた差し入れは合宿を乗り切るうえで力になりました。
合宿中僕らを鍛え上げてくださった先輩方、ありがとうございました。山頂や夕飯の時間に差し入れが出るわ出るわ、こんなに持ってたんだと思って驚きました。来年は自分もそれ以上持てるように頑張ります。
そして同期のH,H田野。二人とも食当の手順が正確で、三人の中では一番最初に入部したはずなのにまるで覚えていなかった僕は、ほんとうに助かりました。すき焼きのタレを入れる量など、先発隊の反省を活かしつつ、合宿を通して食事が美味しかったのは、二人と食当見のK林先輩のおかげです。また、合宿を通して元気で、夜の自由時間や登山中の休憩時間などは、話しててほんとうに心安らぎました。厳しい合宿の中、隊の雰囲気が良かったこと、後発隊でよかったとしみじみと実感しております。ありがとう。
それでは、またお会いする日まで。ごきげんよう。
長!でもおつかれです!ニヨニヨしちゃう。