期間 | 2007年 3月19日-23日 |
山域 | 頸城山塊 / 天狗原山・金山・焼山 |
主旨 | -頚城三部作 エピソードⅢ- 『春は頸城で山スキー』最終章《奧頸城縦断》 |
行動時間 | 1日目 7時間30分(休憩60分) 2日目 9時間20分(休憩90分) 3日目 6時間30分(休憩60分) 4日目 5時間30分(休憩70分) |
3月19日(月) |
15:00 新宿西口京王バス乗り場集合。昼集合であるのに、沢木さん、辻さんが見送りに来てくださった。本当にありがとうございます。白馬に向かって出発!バスに揺られて20時白馬着。全然雪が積もってない!しかもあまり寒くない。大丈夫なのか。そこからさらに電車に揺られて21時南小谷駅着。なんと駅にコタツがある。みんなでミーティングした後、コタツでます寿し・ぶり寿しをいただく。23時の終電を見送って駅の外でステビ。南小谷駅は吹雪がすごくて普通に寒かったが翌日のことを考えて眠りに入った。 |
3月20日(火) 天気:乾雪時々曇 5:36 小谷温泉-7:27 1055m-14:14 1670m(C1) |
4:10 起床。30分にはタクシーが来るのにまずいとダッシュでごはんを食べる。タクシーの運ちゃんは朝早いのにとてもいい人。 5:36 ビーコンチェックをして行動開始。栃の木亭まではシートラで行く。団パイでわかんがあったので非常に板をつけづらかった。乾雪がしんしんと降る中30分ほどで栃ノ木亭着。そこからは前々日に入山された早川さんのトレースを辿っていく。早川さんの記録では1640m地点で折り返したとのこと。全装だとどこまでいけるのか・・・。 尾根に取り付いてから軽くラッセルをしながら進む。尾根上は吹き溜まりができていて歩きづらく。各所でトラバースをする。とても複雑な地形である。にもかかわらず1年は結構読図できている。 1時間100mのペースで登っていく。本日はC1予定地に着くことは難しいと判断し、14:14、1670m付近に幕営する。整地、設営ともにちゃっちゃと済ませる。本日の食当は穂高&酒井。春合宿となればしっかりできています。メニューは定番のカレー。佳子の差し入れのチーズが最高にマッチしてます☆ミーティングで気象的にあまり停滞できないことから、明日は富士見峠を目指すことにした。長い行程になりそうだ。 |
小谷温泉から入山 | ブナタテ尾根 |
3月21日(水) 天気:晴 6:05 1670m(C1)-10:20 天狗原山-11:42 金山-13:28 2106m-15:28 富士見峠(C2) |
4:00起床。今回は人数が多いので食当と平行してAコーチの方々にテルモス分を作っていただく。外に出るとやたら寒い。-8℃。そういえば今期でこんなに寒い日はない気がする。雪は降っておらずピーカンである。 ラッセルしながら尾根を登っていくが小松がいきなりハマっている。地形図で1cm=250m進むのに1時間かかってしまった。小松がハマっている間に下見組と弱層テスト組にわかれて調査。下見組の春田さん、酒井、穂高は空身でラッセルして戻ってくる。弱層テスト組の私と長谷川の結果は新雪30cmの下が肩の力でスッパリ取れる。傾斜もそんなに無く、樹林帯なのでそのまま行動。1949mのポコからルーファイしやすくサクサク進む。 10:20 天狗原山着。どピーカンで雨飾もきれいに見えている。1年も思い思いの写真を撮っている。しばらくのんびりした後、シールをつけたまま天狗原を滑降。雪が重くあまり滑られない。そしてコルから金山への登りは地形図で見るよりしんどかった。 11:42 金山着。焼山がかなり近くに見える。これなら早めに富士見峠に着くかもと目測した。しかし、金山からシールを外しての尾根を滑降したが、意外と滑りづらくなかなか進まない。そんななかぼんやり焼山方向を見ていると変なものが目に入った。裏金山の南斜面の中腹を歩いている人がいる。・・・ん?!あんなところ歩く人いない!しかも真っ黒だ!!・・・多分クマだ!!と思い、みんなに伝えるがあまり反応してくれない。金山を下ってシールを装着することになったので、そこから笛を吹きながら行動することにした。裏金山をトラバースするがカリカリの斜面だったのでスキーアイゼンを付けた。一歩一歩焼山に近づいていく。 15:28 富士見峠着。行動時間は長かったがなんとか着くことができた。急いで整地・設営。今日の食当は小松&長谷川。なんだか覚えてない感が随所に見受けられる。明日も食当決定!本日のメニューはビーフシチュー。廣光さんの差し入れのウィンナーがいっぱいでおししい!そして今日は私が食当見だったので天気図を穂高だけに書いてもらった。なんだかわかりづらい放送だったが一応書けていた。合宿前の練習の甲斐がありました。 |
巨大ツリー群 | 天狗原山 |
日本海を臨む | 焼山への稜線 |
3月22日(木) 天気:曇りのち雪 6:45 富士見峠(C2)-8:30 焼山-10:15 富士見峠-11:56 賽の河原-13:12 1340m(C3) |
5:00起床。穂高の錬成を髣髴させる「起床ー!」にかなりびっくりして飛び起きる。今日は焼山ピストンなので撤収せずにシール歩行で焼山斜面下まで行く。そこからアイゼンに履き替え焼山を登っていく。斜面はそこそこ急であるが、そこまでカチカチではないのでせっせと登る。火口付近になると急に突風が吹くように風が強い。岩が露出しており、急傾斜をトラバースする場面もあったが、『紺碧の空』を歌いながら山頂着。しかし強風のため、記念撮影だけして下山する。むぅ、登るより下るほうが神経を使わされる。 富士見峠に戻り撤収を行う。そこから焼山トラバースを開始する。雪質は重めで軽くラッセルがいるぐらい埋まる。たまに硫黄のにおいがし、焼山が火山だということがわかる。弱層テストの結果、概ね安全であったが雪崩危険地帯を早めに通過する。 11:11。賽の河原を渡る際に高度を下げすぎたのか沢に入りそうである。しかし上も渡れそうにない。そこで一人ずつ通過していくが、おっ!というところで小松が転倒。転んだ下は傾斜がやや緩やかにはなっていたがヒヤっとした。ジグザグ歩行で行くと雪崩が起きてしまいそうなので、カニ歩きで降りた。最後の賽の河原を渡った時点でトレースを発見。 そこからシール・スキーアイゼンを外し、12:10滑降開始。2000m付近は傾斜が急で雪も重いが滑られないほどではない。苦戦しながらもやがて快適な斜面となる。しかし雪が重い!傾斜が緩すぎるとスキーが滑らないぐらい重い。 13:12。1340m付近に幕場を張る。早めに幕場に着いたので巨大イグルーを全員で作成する。しかしデカすぎてなかなか上まで辿りつかない。途中で断念し、食当に移る。今日も小松&長谷川。昨日の反省からすばやく動けているようになっている。今日は結構できているなと思っていたら、なんと洗い茶が沸いて火を止めるとテントに穴が開いている!大惨事になりかねないのでちゃんと注意するように! そしてミーティングの後イグルーにて最終夜開始。イグルーはやはり上まで作りきれなかったのでツェルトでふさいだ。しかし、なかなかの大きさである。そして自分でここまで運んできたビールがうまい!奮発してエビスにしてよかった☆今回は下界で留守番の池田からサプライズで成長した1年に手紙の差し入れが送られた。おつまみに舌鼓を打ちながら、上半期をしみじみ思い返していた。うーん、どうなることかと思ったが無事終わりそうで本当によかった。寒い&天井から水滴が落ちてくるのでおでんを食べてから1時間ほどでテントに移動。今日は連想ゲームで起床係を決める。4回戦行ったが、何度となく「陰陽座、黒猫」というワードがでてきた。みんな結構好きなのね。そして4回戦中3回も当てられた酒井が起床係に。23時就寝。 |
アイピンでの登り | 焼山山頂! |
眼前に天狗原・金山 | 焼山北面台地へ滑り込む |
3月23日(金) 天気:終日晴 6:48 1340m(C3)-7:51 1730m-9:10 1340m-12:14 笹倉温泉 |
5:00起床。積雪期最後の食当を行う。焼山までピストン行動を行う。天気はピーカンで前夜の積雪がありラッセルしながら進んでいく。登りラッセルなのでひとりずつ歌うたびに交代していく。 7:51。1730m付近着。ここで焼山をバックに式典を行う。その後、プレ春場所に続き春場所 (相撲)が開催される。ここでも陰陽丸(穂高)の勝利。みんなの手加減してないところに少しびびった。そこから焼山北面大地を滑降し味わっていく。1年もみんな随分上達している。 9:10 幕場を撤収して下山する。滑降するだけであるが少し地図を読み間違えてしまった。少し登り返してアマナ平へ滑降する。ここで2人のスキーヤーに出会う。若い兄ちゃんでイケメンチックである。ここまでのトレースもありがとうございます!トレース上を行けば滑るかと思ったがあまり滑らない。結構苦労して九十九折りの上までたどり着いた。今日はかなり暑かったのか、いたるところでブロック雪崩が起きている。今日焼山じゃなくてよかったなと微かに思った。 12:14 笹倉温泉着。着いた瞬間、達成感より安心感のほうが強かった。久しぶりに下山後に温泉に入ってゆっくりする。ここから移動し糸魚川で打ち上げをして無事張る合宿が終了。この半期結構ハードだったが、1年生も成長して良かった。これまで同行していただいたAコーチの方々本当にありがとうございました。充実した計画を行うことができました。 |
軽装で再びピストン | これぞ焼山北面台地! |
快適滑降を満喫~♪ | 最後は笹倉温泉へ |
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