75代年間方針『成長』

 

69代夏合宿 紀ノ国・六人の修験者隊(沢隊) 2018/8/4-26

登山・縦走

・紀ノ国・六人の修験者隊

【メンバー】

L市川(四年)

SL伊藤’(三年) 千田(三年)※2Rから参加

熊倉(二年) 坂上(二年)

佐藤(新人)

【1R】池郷川(上部)~大日岳~前鬼川~孔雀岳~釈迦ヶ岳~不動七重の滝~池原

8月4日(土)

9:00東京駅=19:00京都駅=22:00大和上市駅

足の怪我で直前で2Rからの参加になった千田に見送られ、東京駅発のバスに乗り込む。

夜に京都駅地下の中華料理屋で飯を食い、近鉄に乗って大和上市駅へ。今晩はここでステビ。ローソンに行ったりする。

8月5日(日)

大和上市駅 =10:30池原出発=13:30林道終点=17:00横手小屋沢出合C0

大和上市駅前から出ている「R169ゆうゆうバス」に乗り込む。紀伊半島を貫くR169を走るバスに1000円で乗れるチケットは事前申請で上北山村役場に申請することで手に入る。

池原にある山パンショップ「カーブの店」で各々夕飯を買い、林道歩き出発。長い。2時間くらいかかる。途中で石や塔なんかに感心しつつ、林道終点にゴール。そのままC0地点の入渓地点を目指す。遡行図だと破線で道が書いてあるが・・・・結果はただトラバース。しかも結構3時間くらいかかるため、途中で渡る沢で水を汲むのがおすすめ。トラバース途中にはテープがあるが、あまりあてにならず。かといって下は池郷下部ゴルジュなので、絶対降りられない。

横手小屋沢出合いについたところでC0。C0で結構疲れてしまった。アマゴ?がたくさんいて、沢に入るとたくさん寄ってきて突っついてくる。可愛い。防虫ネットですくえる。無警戒過ぎる。

林道終点小屋~入渓点まで。ひどい道だ。

8月6日(月)

5:00起床=6:00出発=11:00小池ノ宿C1

いよいよ本番の池郷川遡行。とはいえ特筆するような危険個所は無く、広くて明るい楽しい沢歩き。

異様に多いカエルと戯れながら、どんどん遡行する。ただ一つ、遡行図(関西起点の沢100)で言う⑥のカスケ谷のあたりのゴルジュと滝は難しそうだったため、右岸から大巻きした。暫く登って行くと、左岸に大量のビンごみが散らかっている台地が。。。これが小池の宿?とりあえず今日はここで幕営とし、おのおの昼寝をしたり川の水で体を洗ったりする。

⑥ゴルジュの高巻した後の廊下。ふとしたところで滅茶苦茶深い淵があって楽しい。

小池の宿…?

8月7日(火)

6:00出発=10:10 大日岳=13 :00前鬼宿坊C2

つめあがりへ。最後の三俣はものすごいガレ。しかもアザミが生えていてチクチクする。出来ればどれも登りたくないようなガレだが、一番ひらけた真ん中を何とか尾根に移ったり、沢に戻ったりしてつめる。つめあがると最後はガレ沢がどん詰まりになっているため、右側の尾根に逃げる。ここからはそこまで緊張感なくつめあがれた。

そこからは大日岳をプチピストンして、前鬼宿坊に下る。前鬼宿坊は平日無人で土日だけ人がいるようだ。一泊4000円を料金箱に入れて、この日は無人の小屋で泊。それにしても大峰は以上に蜂が多い。アブが少ないのは良い。ポイズンリムーバー必携。ヒルはこの時はそんなにいなかった。

つめあがりのガレ。分かりにくいけどすごい斜度

修験者現る

大日岳は怖くて山頂までは行きませんでした。

8月8日(水)

6:00出発=6:30前鬼川入渓=9:00垢離取場=14:00C3地点

宿坊の畳を惜しみつつ出発。今日は目玉の前鬼川遡行ということで、隊員のテンションも高い。全体的に巻けるが、岩がいちいち大きいので細かくボルダリングが発生する。落ちたら危機感のあるところでは、リードを出すことも。登れない隊員のザックを登れた人で引き上げたり、結構疲れた。調査に行っていたため、スムーズにできたが、初見ならもっと時間がかかると思われる。しかし川の美しさは超一級。途中右岸に見つけた杉林の中の平たい幕営適地で幕営。ごみが落ちていたから林業のために開かれた場所だと分かる。

水青すぎ。バスクリン入れてんのか。

30m滝。左岸から巻き。上部の徒渉も気を使う。

垢離取り場。綺麗な淵に事欠かない。

ゴルジュで遊ぶ。

8月9日(木)

6:00出発=11:00孔雀岳=15:30C4地点(すぐ近くのコル部)

出発してすぐの滝は右岸の細いボロボロのルンゼを詰めて巻くため、緊張感がかなりある。途中で左側の尾根に逃げてずっとつめれば、安全にルンゼを渡って巻けるが、途中で強引に渡ろうとしたせいで落石が発生し、伊藤が手をすりむいてしまった。とにかく岩のボロボロっぷりがすごい。ちなみにこの滝は遡行図にはない。

つめあがりでもこの日は問題発生。伏流になっているはずが水がない。しかも、途中でガレ沢を積めるのを嫌って、右岸の孔雀岳から派生する尾根に取り付いてつめた所、200m位余分に登ることに…。ガレてきても忠実に沢をつめあがった方が良い。そしてなんと孔雀岳に上がってみれば、鳥の水が枯れている。一番近いのは、釈迦ヶ岳を超えた先のカクシ水。二時間近くかけて伊藤と二人で往復し、何とか水を確保する。

この日、つめあがった所で新人佐藤の体調が悪くなってしまい、孔雀岳北のコルで幕営。このR中、山の中では一人も人に会わなかった。へとへとになって夕飯を食べる。

遡行図に載ってない滝。右岸のルンゼを詰める。

景色は良い・・・がきつい。前鬼のつめあがり、孔雀岳南の尾根。

タープはとても便利。今回は坂上以外全員シュラフカバーのみ。地味に寒いがウルトラライトダウンでカバー。

8月10日(金)

6:00出発=8:10釈迦ヶ岳=12:10 不動七重の滝展望台=14:00 天ヶ瀬(前鬼林道入り口)=16:00池原・きなりの湯

佐藤の体調を考え、八経ヶ岳までの縦走を取りやめ、釈迦ヶ岳経由で池原に帰ることを決める。

釈迦ヶ岳は曇り空で何も見えない。前鬼宿坊に降りる。ここからが長く、10kmの林道を歩いた後、R169にようやく合流。さらにそこから6km歩いて池原の「きなりの湯」へ。間違いなく今行程一番きつかった。しかしこの日は行った温泉は格別だった。1R終了。バスが一日一本しかないので、翌日の15;00まできなりの湯でゆっくりし、その後ようやく休養地である松阪まで行けたのであった。

釈迦ポーズ

深仙の宿の水場。このときは枯れていた。

修験者現る(二度目)

大峰山脈の沢は深く、最高だった。また行きたい。車があれば。

8月11日(土)8月12日(日)8月13日(月) 8月14日(火) 8月15日(水)

松阪で休養。御座白浜海水浴場・伊勢神宮・賢島に観光に行ったりする。

千田と合流。楽しい休養日が始まる。

8月16日(木)

10:00三瀬谷駅 =14:00堰堤前=15:30林道終点C0

松阪から数駅行ったところにある三瀬谷駅から、大杉行の町営バスに乗り、途中の堰堤前で下車。そこから一時間半ほど歩いたところにある終点で幕営。開けている。観光客向けの古い看板が立って居る。

そして、大峰ではなかったヒルの洗礼を受ける。台高、本当にヒルが多い。メンバーが悉く出血していた。恐怖。

8月17日(金)

6:00出発=10:00大和谷入渓=13:30夫婦滝

しばらく登山道を歩いて、山奥にある大和谷ダムを目指す。途中、カモシカに遭遇。しかしカモシカに見とれているうちに、隊員の足はヒルによって出血していた。

ダムは一度ダムの上にはしごで上がり、反対側に渡ったあと、また降りて入渓する。前鬼とは違い、薄暗い感じの沢だが、苔と透き通った水が美しい。特に危険個所は無い。幕営地の夫婦滝50m、60mの迫力は凄まじい。マイナスイオンどころではない。近寄った時の風圧はもはや爆風だ。ちなみにこの日は6人で固まって眠れる場所が無く、分散して寝た。滝に一晩の夢を預けると言えば聞こえはいいが、滝からの冷風が凄く、シュラフカバー組は全員寒さに震えて眠る事となった。

遊びながら行く。

夫婦滝。ザックと比べると大きさが分かるだろうか。

8月18日(土)

6:00出発=11:00 夫婦滝高巻完了=15:00C2地点(弥次平峰から少し南下したところにあるコル。)

この日の一番の苦労は何と言っても、夫婦滝の高巻が見つからないことだった。遡行図通り左岸の岸壁に沿っていってみるが、しまいには隣にある銚子谷に出てしまった。銚子谷を下りもう一度本流に戻り、やり直す。左岸の壁に沿っていくと、壁になりどん詰まる。そこから右の尾根に逃げず、左側を探ると、ルンゼの中にトラロープが。さっきは右の尾根にすぐ逃げてしまったから見つからなかったのだ。ちなみに高巻は補助ロープがあるが高度感があり結構怖い。

そこから先は楽々。ゴルジュと書いてあるが、特に難しくなく、美しく小滝をかける沢を楽しく登れる。つめあがりも難しくない。時間が無くなったので、弥次平峰につめあがった後、しばらく南に稜線を歩き、適当なコルで幕営する。

夫婦滝高巻き。とらロープを頼りに登る。

綺麗な「く」の字滝。

8月19日(日)

6:00出発=12:00林道合流=14:30C3地点

今日は馬の鞍峰から下って、カクシ平から下山し、明神滝を見つつ、二の俣出合いの手前の河原まで。

馬の鞍峰からの下山は、「山と高原地図」だと破線でルートがあるが、このときは見つけられなかった。馬の鞍峰から西の尾根に入り、しばらくして歩けないほど細くなり詰まってしまった。右手に派生する尾根にのり、そこからかれ沢下降して「カクシ平」の「行宮跡」の観光客向けのポールが立つ道に出合えた。沢は結構ガレていて、ヘルメットを付け直した。

明神滝には観光客がちらほら。林道にであい、しばらく歩いて「三の公出合」を見送り、「二ノ俣出合」手前の河原で幕営する。家族連れの川遊びの客がいて恥ずかしい。

馬の鞍峰。

8月20日(月)

6:00出発=7:30黒倉又谷入渓=10:30 小屋跡=14:30 つめあがり完了=15:30 林道到着=17:00 大台ケ原・「心・湯治館」

新人の佐藤が足を痛めてしまい、二年の熊倉と先に帰す。これで「六人の修験者隊」も四人になってしまった。台風が来るので、本来なら沢中で一泊するはずの黒倉又谷を一日でつめあがる行程に変更。

雨がぱらつく中、黒倉又をスピード遡行していく。本来の幕営地である廃小屋を見送り、どんどん遡行する。特に難しい個所は無い。しかし、遡行図には上部は「凡谷」とあるはずが、唐突に25mはありそうな謎の滝に出くわす。あと300mくらいで大台ケ原ドライブウェイにつめあがるのに…。普通黒倉又谷に行く人は、廃小屋で引き返すから記録に無いのもしょうがない。しかし、両岸が切り立っている。「は?マジで終わった…」そう思ったが、左岸の尾根がぎりぎり登れるらしいことが分かり、そちらを泣く泣く詰める。谷に復帰するのは無理そうだ。地形図的にはこの尾根をこのまま詰めていけば、ドライブウェイからひょろりと伸びる作業道に衝突する。ということで、この尾根をそのまま詰めた。作業道は割にはっきり残っているが、途中で崩壊しているので、左側の尾根に乗り、ひたすら道路を目指すとようやく突き当たって遡行終了。

そこからドライブウェイを歩いて暴風雨の中大台ケ原に到着。「心・湯治館」さんに泊めてもらう。(大台ケ原山頂付近はテントを張れる場所がない。)

最初のゴルジュを高巻く。

晴れてればいい沢なのに。。。

廃小屋。華麗にスルー。

セルフとってないと休憩できない斜度な尾根。ここを詰めあがった。

8月21日(火)

9:00起床=10:45日出ヶ岳=15:00バス乗車=17:30大和上市駅

台風のため、予定していた堂倉谷は当然中止。旅館の快適な布団から目覚め、雨の中空身で日出ヶ岳に登り、式典。山頂から出るバスに乗って再び大和上市に帰った。大和上市に帰ると晴れていて、虹が出ていた。

もう笑うしかない。

2R終了。台高は大峰と比べて地味だけど、その分渋さがあって良い。特に滝がすごい。

8月22日(水) 8月23日(木)≪台風≫ 8月24日(金)
高松で休養&集結地(大川山キャンプ場)に移動。

キャンプ場がほんとにいい所。

8月25日(土) 8月26日(日)
集結、そして解散。

またこのメンバーで沢に行きたいです。

集結にて。

Waseda Wander Vogel

Waseda Wander Vogel

早稲田大学ワンダーフォーゲル部の公式HPです。

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