75代年間方針『成長』

 

63代山岳技術確認合宿 2012/5/31-6/3

登山・縦走

5月31日
山岳技術確認合宿は、2月の凍傷事故、3月の滑落遭難をうけて、部の活動が安全に基づいて行われるように確認するために行われた合宿である。スタンダードな奥秩父での縦走であるが、部員にとっては3か月以上ぶりの山行となる。4年生3人は事前に念には念を入れてミーティングをしてこの合宿に臨んだ。もちろん、他の部員も活動に対する思いをぶちまけてくれる合宿になるだろう。また、今回は61代の古川コーチも合宿に同行してくださる。部員は20時に馬場に集合して奥多摩駅へ。いつものステビポイントは、全部員が入りきらないが、天気が良いので助かった。星を見ながら就寝。
 
6月1日
今日の行程は石尾根を縦走し七ツ石小屋まで。基本的には尾根を延々と進むだけなので、読図も難しい場所はないだろう。奥多摩駅からは石尾根縦走路までは徒歩。今日迷うとしたら、石尾根縦走路に入るまでだが、トップの内山は昨日の電車の中で予習をしていたので大丈夫だろう。石尾根縦走路は七ツ石小屋まで小さなピークをいくつか越えていくが、
ほとんどはピークを巻いているので体力的にきつい行程ではない。そのうち、地形図では城山のピークを踏むように登山道が描かれているが、実際にはその城山も巻いていた。通常だったら、当たり前のように巻くがルーファイも確認項目にあるので登る。こんな機会がなければ登らない山ではあるだろうから、なかなか良い経験ができた。展望は悪くはないが、手前の木が邪魔であるのが残念だ。七ツ石小屋手前で小雨が降り出す。もう少しで七ツ石小屋なので、雨具を着る方が却って時間がかかり濡れてしまうだろうと、急ぎ気味で小屋へ向かう。小屋直前で雨脚が強くなり、結局かなり濡れる羽目に。七ツ石小屋は、幕場はダンロップ3張りでちょうど埋まってしまう程度の小ぢんまりとした幕営指定地である。今日は金曜日であるためほかに登山者も来ないであろうから大丈夫だろう。設営を済ませ、食当。上ミ、全ミを済ませて就寝。
 
6月2日
今日の行程は将監小屋まで。この合宿は、合宿とはいっても2泊3日なのでどうにも短く感じられる。出発した次の日には、「明日は下界だ」とおもうのでは山に浸かっている気分にはなれない。学生のうちに、そのような登山を満喫しておきたいものだ。朝、カメラが壊れる。今思えば、狭い幕場でテントが隣接していたので、外から踏みつけて液晶が割れたのだろう。夏場など、混み合った幕場では注意が必要だ。雲取山では2年生が遠くの地形の読図に四苦八苦。新人指導が心配になる。雲取山を越えると、その後は奥秩父主脈南側を延々とトラバースが続く。ここでは、部員の歌が鳴り響く。人数が多いせいか、歌が途切れない。将監小屋には、昨日とは打って変わってたくさんの登山者が。土曜だということも、場所が奥秩父主脈上だということもあるのだろう。テントだけで、すでに10張近くはある。我々は、邪魔にならないように一番端にテントを張る。天気図では、明日の天気は悪い方向へと向かうようだ。明日の行程はコースタイムが今日と同じくらいのため、悪天であると下山がかなり遅くなる。授業期間であり、もともと日曜に下山できるようにエスケープも考慮してあったので、明日の行程は天気次第だ。最終夜は、小屋の前で。今回はザックが軽かったのか、思いのほか差し入れが集まる。この合宿で、長谷川=スミノフのイメージが定着する。
 
6月3日
4年生だけ3時に起床。雨は降っていない。雲は多いが、星も見えている。早めに出発すれば大丈夫だろう。今日は唐松尾山から笠取小屋を経て一ノ瀬へと下山する。唐松尾山までは、昨日のような森の中を進む道。いかにも奥秩父といった感じだ。唐松尾山で式典。地味な式典ポイントとなってしまったが、おかげでほかの登山者には合わなかった。笠取小屋付近は林道のように道が広くなっている。笠取小屋で、下山場所にタクシーを呼ぶが話がかみ合わず、少し心配。地形図をもとに話しているが、向こうが見ている道路地図とは差異があるのだろうか。沢沿いの太い道になったところで野犬が登場。この秩父は古くから狼信仰が栄えた場所だが、部員にとって野犬は崇める対象にはならないようだ。一本をとろうと思うが、「野犬がいるから」とのことで引き延ばす。見えなくなったあたりで一本をとると、しばらくして野犬が登場。内山が「気」を送ることによって野犬は逃走していった。タクシーは結局、我々が意図していたところよりも、林道を上まで上がってきていた。仕方がないので、そこでタクシーに乗り合宿終了とする。タクシー運転手の奥さんは、週末には犬を連れて山に行くそうだ。先ほどの犬は運転手の刺客かもしれない。運転手の紹介で塩山温泉へ。塩山には山の行き帰りで何回も来ていたが、温泉に立ち寄ったことはなかった。御主人もいい人だったので、また利用してもいいかもしれない。中央線に揺られつつ帰宅。
 

 

Waseda Wander Vogel

Waseda Wander Vogel

早稲田大学ワンダーフォーゲル部の公式HPです。

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