主旨:遡行と下降の経験を積むⅡ
日程:C1夜発、5月3日(火)~5月5日(木)
メンバー:L保延(4年)、SL佐久間(4年)、青木(1年)、尾形(1年)、古川OB(61代)
ガイド:『沢登りルート120』
行動概略
5月3日(火)
奥多摩駅―(タクシー)―三条新橋C0
5月4日(水)
三条新橋4:33―泉水谷林道―4:52入渓地点5:10―6:08①7m滝先6:20―7:00S字峡―8:45松尾沢出合い9:00―9:50④8mCS10:30―11:30中ノ沢11:40―12:50⑥10m滝13:00―15:55蛇抜沢C1
5月5日(木)
蛇抜沢C15:15―6:12フルコンバ小屋沢出合い6:22―7:15稜線7:30―7:55大菩薩峠7:57―大菩薩嶺―8:45下降地点9:00―11:3012m斜滝―11:55山道橋―山道―13:00④三段連瀑隊帯先右岸沢から流れる滝―14:354×6滑滝―ゴルジュ帯―15:23泉水谷林道―16:10三条新橋―18:05丹波バス亭
記録
5月3日(火)
奥多摩駅に18時30分集合。到着して早々タクシーがきていないことを不安に思いつつ、しばらく待つ。三条新橋は、車が二台あった。意外に思えた。ツェルトとテントを設営し、夕食の時間をとる。20:00からミーティング。前回出来なかった大雲取谷の反省と明日の話をする。もう少しいろいろ議論がでてもいいなと感じた。その後は、仮固定の確認を行った。多少もたついてしまい、21:30就寝。小雨から少し雨足が強まっていく。
5月4日(水)
4:00起床。朝食をとり撤収。テントはツェルトが2個あるのでデポ。4:33出発。林道をしばらく歩く。小室向という標識のところで沢装をつける。体操をして5:10出発。今回は小山がいないので、トップを尾形にやってもらう。作業道を辿っていき、泉水谷林道にかかる橋をこえ入渓。開けていて明るくきらきらしてる。河原を歩いていき、3mを越え、4m滝。左にロープがあった。7mはガイドの通り右から登る。上部で水しぶきを浴びるが問題なし。6:08、①の7m滝先で休む。佐久間が釣れなそうな場所なので文句を言っている。②6mは左から巻く。降りる際に手間取った。少し高さがあるので、トラバースして降りるのがよい。
7:00、S字峡に出る。中なか突破できそうにない。左から巻くことにする。一段上がったところにやや細い木があるが、もう一段上がったとこにある木から懸垂下降。L字に下降することになる。結局細い木のある一段目に降りて、そこから滝の上に降りることに。細い木にはシュリンゲが結びつけてあったが頼るのは心許ない。そこからはやや手ごわい小滝をクリアし、最後の滝は左から登る。8:45松尾沢出合い到着。佐久間が竿を出すも、糸が枝に絡まったりしていた。通過に1時間45分かかってしまう。2条6mの滝は右から巻く。9:50、④8mCSは左から巻く。怪しげな残置シュリンゲ、ロープが左に2本あった。手前の溝っぽいところから登るが、なかなか難しく苦戦を強いられる。途中は残置ロープを使わなければきつい。10m細引きをたらしてもらい、プルージックをつくり登らせる。ここは、尾形を確保してから登らせるくらいしてもよかった。小室の淵は左から巻き、懸垂下降はいらなかった。
11:30、中ノ沢出合い。リミットの13:00は切れたが、予想外にかかってしまった。2条6m石門の滝は右から巻く。その後は腰まで浸かり徒渉しなければならい箇所があった。12:50、⑥10mの滝の手前で一本とる。その後は、左の枝沢を辿って途中からトラバースして、結果的に懸垂下降せずに降りることができた。やや大きく高巻いてしまった。
四段40mは3段目は右から巻き、最後は左から残地のロープを頼り通過。少し怖かった。最後は10m、8mの滝。別々というより二段になっている。右の沢を辿り巻くも左にトラバースする機会を伺っているうちに詰めきってしまい、かなりの大高巻になってしまった。稜線からはしばらく稜線上を下っていき、そこから懸垂下降。蛇抜沢出合いに15:55着。ここは大増水には耐えられらないが、焚き火跡もあり快適そうな場所だ。本来はもう少し進んだところで幕営する予定であった。そこで、ザックを置いて、古川さんと佐久間に見てきてもらうことにした。気象係尾形には天気図をとってもらった。結局、よい幕場はなかったのでここでC1とすることにした。
食当は青木と私でやった。MSRを使用してみようということだったが、青木が火柱を立てさせてしまう。危なすぎる。夕食はそうめんと天ぷら。なかなかそうめんが不評だった。天ぷらは青木の八丈島みやげのアシタバが美味。楓みたいな山菜も天ぷらにしたが、みな怪しがって私だけしか食べなかった。本日の振り返り後はティーパーティーに。佐久間がイカ、青木がナンを差し入れてくれた。焚き火で炙って食べたら美味しかった。が、4年はともかく軽量化も考えて欲しいところだ。「下降をせずエスケープを使い裂石に降りたらテント回収できないよね。」、「チャリ隊に回収してもらうか、はははは…」みたいな雑談をして時間は過ぎた。21:30就寝。
5月5日(木)
4:00起床。かなり寒い。朝カレーを済まし、撤収。5:15出発。6:12、フルコンバ小屋沢出合いに到着。本沢を詰めるか、この沢を詰めるか。やはり雪の心配もあるし、小室川谷自体は楽しめたので、稜線にすぐ上がることに。急なガレ沢をつめて、7:15稜到着。ちょっと降りると登山道っぽいのに出たが、
かなり荒れている感じだ。尾形と佐久間に偵察に行ってもらう。ちょっと遠くから人の声が、登山客らしい。道は下にあった。15分くらい休み、出発。7:55、大菩薩峠に到着。個人的には今まで何度か来ていた大菩薩に沢で来れたのは、感慨深かった。サクサクと稜線を進み、大菩薩嶺に到着。人が結構いた。下降地点に到着。雪が割とあるので、しばらく尾根を進む。途中で急に切れていたので、入りやすいところからところどころ手がかりを出しつつ沢に下る。雪は進むのにさほど問題ではないが、10m規模の滝を2,3越えていく。途中で懸垂下降を2回行った。青木が大きく振られてしまう。幸い無事だった。遡行図とはあまり合わないことに不安を感じつつ進む。
右からの沢を見送り、雪は殆ど無くなる。右からの沢を迎えるところで、沢も開け明るい感じの渓相にガラっと変わる。11:55、橋に出会ったところで、山道を使ってショートカットすることに。③の部分は非常にきれいなナメ滝だった。②の部分は最初のナメ滝がトラバース沿いに行けるとも思ったが、滑ったら濡れるところだった。かといって、高巻きも何なので、私が上から手がかりを出していくことに。結果的に全員濡れずに行けた。最後のゴルジュ帯は右の棚に乗り、一箇所怖いところがあった。青木は肩絡みで確保して通過する。木で支点を取り懸垂下降した。下は淵になっていたので下から引っ張てもらって、陸に着地した。続く5mの滝は洞窟のようになっていたが大きな問題はなく降りることが出来た。堰堤は左から巻いた。15時20分くらいには、林道についた。
この後の展開は以下の通り。本当に想定外だった。やはりやな予感がしていたが、電波がつながらなかった。が、上の方に出てみると繋がった!が、タクシー会社が一向に出ない。青梅街道を歩きながら、出るのを待っていたら、結局、丹波山村まで歩くはめになった。そこから、奇跡的にバスに乗ることが出来た。感動した。こんなに嬉しいことはない。帰りは立川でスタ丼を食べ、ワンダリングを締めくくった。
まとめ
非常に充実したワンダリングであった。また、どちらの沢もスケールが大きく変化に富んでいていい沢だなと思った。やはり、水に積極的に入れないという縛りはあるが、高巻きを小さくする、判断を素早くすることである程度改善できると思う。下降は積雪期によってかなり時間がかかってしまい、危険であるということを思い知らされた。
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