日光白根山 2003/10/12-13

登山・縦走

日光白根山ワンダリング報告書

日時:2003年10月12-13日
メンバー:L武井(2年) SL伊藤拓(2年) 春田(新人)

地形図:男体山 1/25000
東武日光駅―湯元温泉―外山鞍部―前白根山-五色沼避難小屋c1 -奥白根山―弥陀ヶ池-五色沼―五色山―国境平-湯元温泉
 


 
~記録~

<10月12日(日)>

 浅草駅6時集合、Lは朝4時に起きて気合でやってきたが、眠そうな顔をしてやってきた拓もどうやら状況は同じらしい。浅草駅では遅刻者なし、いいスタートだ。春田は常磐線の民なので北千住から合流。東武日光駅直通なので浅草から始発で乗ってしまうと、非常に楽だ。皆惰眠をむさぼろうと試みるが、酔っ払ったおっさんに話しかけられ、ワンゲル特有の知らない人との交流スタート。なんでも1ヶ月前に白根山に登ったとのこと。主に熊に気をつけろ、とキノコについて話をした。熊は下り斜面が速いとのこと。(Lの知識の中では熊は前足が短いために下りが遅い、ということだが、饒舌のおっさんに突っ込むことができる者は、このメンバーにはいなかった…。)

 8時24分東武日光駅に到着。雨模様…。これからの行動に不安を感じる間もなく、視界にバスの切符売り場の長蛇の列…。この時期は中禅寺湖、戦場ヶ原の紅葉が見ものらしく、観光客が多いのだ。ステビして始発のバスに乗ればよかった、という後悔の念をかみ締めながら、臨時バスに揺られて湯元温泉へ。(ちなみに予定では10時には着くハズであったが、シーズンということもあって目的地に着く頃には12時を軽く回っていた。)

 12時48分入山。大幅に遅れている。しかし、このワンダリングは一日で終わらせる行程を2日に分けて計画しているので、時間に問題はない。ちなみに、入山口が分かりにくい、との事前情報があったので念入りに調べておきたいところであるが、バス停からちょっと戻った十字路を右に曲がって300mぐらいである。まずは湯元スキー場をだらだら登って、白根沢のところで右に曲がる。標識がなかったら、迷うところであろう。沢が少しずつ離れていくことを確認しながら順調に高度を上げる。いいペースであるが、Lは白神山地で貰った杖を十分に使いこなすことができてないらしく、木の根っこと悪戦苦闘である。、

 13時42分に地図でいう「根」のあたりで一本。ここでLはカメラのフィルムを入れようとするが、入らない。間違えてAPS対応の物を買ってきてしまったらしい。春田がデジカメを持ってきていたからいいものを、早速のやらかしてしまった。600円の損失である。

 きつい登りが終わると、天国のようなだらだら尾根である。2325mへの登り手前のコルで一本。一本のたびに新人春田の読図指導をしているのだが、あまり特徴がない地形なためか苦戦している。成長著しいが、まだ細かい地形の把握が甘い。上級生としては指導のしがいがあるというものだ。

 前白根山までは軽い登り。今日の食当をかけて、ここに来て仁義無きパパリコ勃発。雰囲気を良くしよう、とだけ考えていて、いまいち自信のないL、パパリコには妙な自信のある拓、ただ不安な春田…。それぞれの想いが交錯する中、食当は春田とLに決定。本当は拓が食当をすることになっていたのだが、水汲みに行きたくないLの押し付けによりこうなってしまった。出版社の名前、体操の技の名前、川の名前、ジャンプ・マガジン・サンデー以外で現在連載している物、など結構盛り上がった。前白根山では軽く写真撮影をして景色を楽しみ、下る。晴れてはいるのだが、エアリアを忘れたため何が何だかよくわからない、修行不足である。

 前白根を下りきった所で、15時55分天気図一本。晴れていたから尾根がよく見えて迷うことはなかったが、ガスっていたらかなり危険なところであろう。情報を全て書き次第出発。皇海山へと伸びる尾根を見送り、避難小屋へ向けて高度を下げる。地図と違い、かなりトラバースを重ねて16時46分避難小屋着。すでに先客がいるらしく、先生風のおじいさんと野郎二人、4人ほどの女性だった。黄色い声がするので期待感が急速に膨らんだLであるが、すぐに針をさされて萎んだ風船のごとくになってしまった。

 春田には天気図の完成、拓には水を汲みに行ってもらう。ここで新人春田がペンを一本失くしたという。ワンダリングだからよかったものの、装備の紛失は論外である。一隅の一二階を占領する形で場所を確保し、食当の準備を始めようとした所で拓が帰ってくる。約40分。水は枯れていたとのこと。しょうがなく、五色沼の水を使うことにしたが、今度からエアリアの五色沼近くの沢の水マークとビジターセンターを信用することはやめることにしよう。今回は、Lがダブルポリタンで来たために、何とかなった。

 夕飯は差し入れたっぷりのカレー。ただのサラミカレーが、ココナッツカレー牛タン入りとなった。メーヤウになりきれていない感じが、なんともいえない美味しいカレーだった。Tパーティーは、軽く酒を囲んで語らい。語らされ、デジカメでなんでも撮りまくる春田、攻めの姿勢を見せる拓、一人で勝手に喋るL。みんなのキャラが十分に生きた夜であった。2階に3人並んで10時就寝。

<10月13日(月)>

 5時起床。外に出てみると霧が立ち込めている。暗い感じがするので今日はあまり天候に期待できそうもない。朝飯はベトナムフォー味たまごいり。新人のチャレンジ精神が光った献立であった。

 6時30分出発。奥白根山への登りは朝一にはつらい。しかも地形がのっぺりしすぎていて、わかりづらい。しかし、ここで拓のルートファインディングが光り、迷わずに順調に高度を上げる。山頂にちかづくにつれて、風が強まる。腰を落として踏ん張らないと、やってられない強さだ。無理しないように、と指示をしつつ、やっとのことで山頂へ。しかし、風のために一本を取る気にはなれず、記念撮影をして直に下山。

下りきった所で8時05分に一本。朝の一本にしてはハードであった。春田は昨日は隙あらば、上級生をデジカメで撮っていたが、今日は風景に凝っているらしい。青木さんみたいだ。

 沢地形を下る形で高度を落とし、弥陀ヶ池へ向かう。ここで、奥白根でできなかった全体写真を撮る。拓の表情が印象的だった。
それにしてもこのルートは読図がやりやすいし、特徴的な所が多く、新人の読図特訓には丁度いい所だと思う。五色沼から尾根にのり、別の道との合流点に9時13分着。ここで、金精山の近くの登山道に亀裂が入っているという看板を見つける。物騒な話である。

 だらだら尾根を登り五色山着。なんてことない視界の悪いピークだった。ここから国境平までは紅葉お見事スポットで春田が盛んにシャッターを押していた。国境平からの下りは紅葉が見事という話であったが、ちってしまっていて紅葉のアーチをくぐって風流に浸るというLの夢は跡形もなく崩れ去っていった。ここで雨が降ってきたので全員に雨具をつけさせる。登山道が雨のせいでとても滑りやすい。Lはこの状況に非常に弱く、すぐにザックと尻が泥だらけになってしまったが、拓が滑って林の中に突っ込んだ時には、少々ひやっとした。

 そんなこんなで11時40分下山。そそくさと、温泉街へと向かう。たくさんある温泉旅館などから私たちが選んだのは「はるにれの湯」である。理由は拓がえらく気に入ったからである。玄関には無色透明と書いてあったが、バリバリ濁っている。しかし、いい気持ちであったし、拓が気に入ってくれたことでよしとしよう。軽く飯を食って、バス停で各人思い思いの飲み物を買って乾杯。これから始まる大渋滞のそんざいも知らず、いい気分の三人であった。

<料金>

浅草~東武日光:1350円

東武日光~湯元温泉:フリーパスを買ったために3000円(片道1650円)
 

Waseda Wander Vogel

Waseda Wander Vogel

早稲田大学ワンダーフォーゲル部の公式HPです。

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