65代夏合宿 東大雪ラウンド 2014/8/11-14

登山・縦走

8月11日

直前に北海道に直撃する台風の動きを頻繁にチェックし、当初の予定より1日遅れることとなったが、東大雪ラウンドを決行した。旭川駅を出発する際には原と比呂が差し入れを持ってきてくれる。同じ合宿中だったが、出発前の集合写真を撮っていざ石狩岳へ。最初の林道歩きは台風一過の暑さの中での行動となった。2時間半程の林道歩きを終えて入山地点に到着したのは15時頃。余裕があればこの場で幕営してしまいたいが出発日が遅れているので強引に進むしかない。尾根上で幕営することとして行動を続行する。

最初の渡渉地点ではもはや濡れずに渡れる箇所は見当たらなかったので裸足になって渡渉する。非常に冷たい水と錬成合宿を軽く超すザックの重量に苦しめられつつも無事に突破する。シュナイダーコースは急登が続き皆の顔から笑顔が消えて行った(林道歩きの時点からなかったか…)。あまり歩かれていない道なのか、不明瞭な個所があり登山道をロストしてしまい早々に藪漕ぎを強いられる場面もあった。本日の寝床は細い尾根上に強引に幕営したテントであるが、行動が終了した安堵感で皆嬉しそうであった。

 

8月12日

早朝に出発するも、視界が悪く石狩岳に到達しても何も見えずただ寒い。しかし足早に行動してニペの耳からいよいよ藪区間に入るという時にガスが晴れてこの先のルートが一望できた。ここからの眺めはなかなかに感動的な景色であった。下り始めの頃は膝下程度のハイマツしかなかったので「このまま余裕で行けるか」と思っていたが、次第に北海道の藪漕ぎの恐ろしさを体感させられた。

最初は2m程度の笹薮区間が続き、徐々にトップの中嶋の元気がなくなっていくものの、この程度であれば気合でなんとか良いペースを保って進むことが出来た。しかし、その後に現れた稜線上のハイマツに戦意を喪失する。とは言ってももう帰れないので、ここからいよいよ東大雪隊のスタートだと意気込んで皆で突き進んで行く。(突き進むというより体をねじ込んでいくといった感じですが…)

幕場に到着したのは16時半。気づけば12時間行動のタフな行程となっていた。幕場でも周囲の笹が激しかったので鋸で必要最小限の範囲内で整地を行う。行動中は元気だった吉岡が幕場で突然不調を訴えて動けなくなってしまい、新人達が防寒着を出してあげたり、設営を終わらせてあげたり、食当をしてあげたりと助けてあげていた。夕食後には吉岡も回復した様子であり明日も行動を続行出来そうだったので安心する。

 
8月13日

まだ残りの行程が長いので3時起床とするが、朝食時もうたた寝をしている者が多数。そんな中でしっかりと食当している新人は偉いとしか言いようがない。さて、気合を入れて出発となるがいきなり中嶋が180°反対方向に進み始める。疲労が蓄積している彼を励まして今日も長旅が始まる。

このハイマツ地帯を抜けて笹地帯まで行けばスイスイ進んで行けるかと思っていたが、そこでは3回も尾根から外れて沢に下ってしまい登りかえすという愚行をやらかしてしまう。新人達はもはやどこを進んでいるのか分からない状態なので沢から登りかえしていても苦ではないようであった。

小雨が降る中で徐々に慣れてきた藪漕ぎに奮闘しつつC2予定地に到着した時間は15時であった。幕場では今度は洪が不調を訴える。明日中にはニペソツ山に登ってバスで帰ることを考えるともう少し上に上がっておきたいという思いと、予備日を使用するよりも強引にでも早く行程を切り上げた方が良いだろうという思いから洪を励まして更に上に進んでいく。しかし、C2予定地から出発する時に地図上で狙っていた幕場には時間的に間に合わないので途中で幕営する。

この日は完全にハイマツの屋根の中に幕営することとなった。鋸で何本かの枝を落としてテントが張れるスペースを確保する。さすがにこのレベルまでやってしまうと罪悪感を覚えずにはいられないが、仕方なしということでやるしかない。まぁこんなバカをやってられるのも学生登山だけだろう。頑張ってもダンロップテントには5人分のスペースしか確保出来なかったので、G-lightで二人寝ることにした。そういえば最終夜であったが、誰一人として最終夜ということを口にする者はおらず、早く寝ることに必死だった。

 
8月14日

この日の朝食時にもうたた寝状態だが、最終日ということで気持ちを高めて行動開始。濃いハイマツ帯は20分程で抜けることが出来、やっと視界が広がったところで歓喜の記念撮影。この時のハイマツポーズはこの区間の激しさを如実に表している。ここからはスイスイ行くのかと思いきや岩場や再びのハイマツに苦戦する。どこまでこんな道が続くのかと思っていた頃に遠くを歩く登山者を発見!皆のテンションが一気に上がる。そこからは元気を取り戻していち早く登山道に合流しようとグイグイ進んでいく。

登山道合流地点からニペソツ山ピストンはカモバックだけ持って行くことに。荷物が軽いことは勿論、歩きやすい登山道であるということでコースタイムの3分の2程度の時間で一気に登ってしまった。残念ながら山頂からの大展望を見ることは出来なかったが、ここまでやりきれたということに皆自信満々の様子であった。これぞ‘蒼天!’といった感じだろう。

下山途中ではガスが晴れて大展望を眺めることが出来、皆大興奮であった。再びザックを担いで下山を開始し、あっという間に登山口まで下山完了!しかし、この合宿はここでは終われないのが苦しいところ。ここから再び7㎞程度の林道歩きが待っているのであった…。
 
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Waseda Wander Vogel

Waseda Wander Vogel

早稲田大学ワンダーフォーゲル部の公式HPです。

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