~獲得標高3000mに向けて~ 柳沢・松姫峠で腕試し!!
24日
23:47 JR東山梨駅集合―24:30 就寝
25日
6:30起床―6:55万力公園出発―r216―7:03山梨市―R411―8:16大菩薩峠入口―9:23~48柳沢峠―10:51深山橋―R139―12:35~50松姫峠―R20―14:00~15大月―15:20上野原
【行動時間】8h25m(休憩時間1h25m含む)
<行動記録>
24日
終電で東山梨駅集合。慧とは高尾で合流した。東山梨で輪行解除。お馴染みの万力公園へと向かう。
外気は15℃くらいか。世間は秋である。ウール下着を着てこなかったのを後悔する。シュラフカバーにくるまり、丸まって暖を取りながら、24:30就寝。
25日
総距離 108.1km 最大標高差 1308m 獲得標高 2424m
・山梨市~大菩薩峠入口(標高894m)
行動時間 1h03m
移動距離 11.7km
6:30起床だったのだが、Lは近所のおばちゃんに話しかけられて10分前に目覚める。低血圧なLはテンションがまだ上がらず、おばちゃんの話を一方的に聞くかたちとなった。日中ならもう少し頭も働き、マシな受け答えができただろうと思うと申し訳ない気持ちで一杯である。そうこうしているうちに慧も起きた。おばちゃんは一連の会話が終わると、「頑張ってね」という掛け声と共に離れていった。九州で声を掛けられた時は誇らしく、「東京出身です。下関から自転車を漕いできました!」など言って、九州の人の興味を掻きたてられたのだが、なにぶん今回は山梨。「東京から来ました!」と言っても「そう」で終わってしまうのが悲しい。とは言っても、今回我々が課したミッションは柳沢と松姫越えである。生半可な覚悟では来ていない。
6:55出発。トップを慧にやってもらうが、慧はあまり周囲の地図が頭に入っていないようで、試行錯誤しながら進んでいた。7:03に近くのセブンで1本。この1本を最後に次のコンビニは甲州街道と心に決める。まずは待っていろ!柳沢!レーションや飲み物を買い足し、国道411号を目指す。
柳沢は2年前に行ったことがあるので、ある程度頭にイメージができていた。とりあえず最初、塩山から大菩薩峠登山口までの登りが急登である。たまにふらつきながら、ノロノロ進む。「この道は2年前に熊瀬川のFWでもタクシーで通ったなぁ」と思いながら進んでいると、1hちょっとで登山口に着いたので、1本。Lの記憶ではここまでがキツくて、ここから先は普通の峠道みたいにくねっていたと思うのだが、こはいかに。
・大菩薩峠入口~柳沢峠(標高1474m)
行動時間 57m
移動距離 8.9km(山梨市から20.6km)
やはり出発してすぐにLの記憶通り道がくねり出した。交通量はそこそこ。バイカーが多く、轟音と共に近づいてくるので、音がしたら左側で小さくなる。それ以外はある程度、自由に車道を走った。
国道411号は山間部を橋で通しているので、近未来的で走っていて楽しい。トンネルもそこそこ多いので走行に注意。トンネルは節電対策で減灯中。それなりに長いものもあったので、最初のトンネルからライトを点けても良かったかもしれない。「ここら辺でN延がバテてたなぁ」など、やはり2年前を思い出しながら進む。橋が終わり、普通の道に戻るともう少しである。(あと20~30分くらい)
2年前よりもさらに道が整備されてキレイになっていた気がする。頂上が近付くにつれ、バイクの数が急増。我々は登りの時は半袖でちょうど良いが、バイカーはすっかり厚手のコートを着て冬の格好である。途中の気温計では17℃と表示があった。富士山の見晴らしが良い場所を過ぎると頂上はすぐであった。9:23、柳沢峠到着。冬の装いのバイカーに交じって半袖・半ズボンの野郎2人が「柳沢だけだったら楽勝だったね~」と話し合う。
・柳沢峠~深山橋(標高531m)
行動時間 1h03m
移動距離 27.1km(山梨市から47.7km)
報告書を読み返すと、2年前はここまで来るのに3h13mかかったが、今回は2h28mである。さすがに4年生2人だと早い。ちなみにその報告書には気温6℃というもはや笑える事実も書かれていた。とりあえずあの時は、インナー手袋をしていたが、マジで手が凍傷になりそうだったのを覚えている。手がかじかみ、さらには手の感覚がなくなって、ブレーキをかけるのもやっとという、今思えば非常にデンジャラスな下りの経験をした。積雪期を3年間経験したが、あの時が1番凍傷の危険性を感じたかもしれない。今回は気温17℃。「まだまだ余裕だぜ!」と思いつつ、雨具を着用し、インナー手袋をしっかりとはめ、防寒対策はバッチリである。慧は甘く見たのか、インナー手袋をしていないが大丈夫か?
9:48下り、開始!この下りが地獄になる季節が来るのかと思うと切ない。今回はインナー手袋をしていたが、それでもやはり寒い。ただ、それ以上に寒かったのは肌が露出していた膝下である。マジでウール下着を着てくれば良かった。慧はやはり手も寒いようで、しきりに手を動かしている。ただ、今回は感覚がなくなるレベルまでには達しなかった。寒いことしか記憶に残っておらず、柳沢の下りは全然印象に残っていなかったのだが、1000m近くから下るので以外と楽しい。道はくねっているので、スピードの出し過ぎには注意。バイカーに交じって我々よりも本格的な格好をしたチャリダ―とも複数出会う。
下りはあっという間に終わり、平坦、時々登り返す道が続く。「下りがすぐに終わって助かった。」 これは慧の言葉である。丹波山村から先は丹波や鴨沢、お祭りなど沢をやっている人にはお馴染みの場所が続く。慧は沢をやっていた(今年の錬成の出発地点もここら辺)ので色々と思いだすものがあるようだ。10:51 深山橋に到着。
・深山橋~松姫峠(標高1250m)
行動時間 1h34m
移動距離 16.8km(山梨市から64.5km)
「女子W杯、日本vs.ドイツの日に監督も交えてここにPWで来たなぁ」と思いながら、まったり1本。ただ、その時と比べて明らかに奥多摩湖の色がおかしい。この前は普通に深青色だったが、今回は緑色だった。ここ最近の大雨で大量の土砂やら何やらが混じった結果なのだろうが、正直この水を飲むのは勇気がいる。深山橋は風張に向かうバイカーやらロードレーサーやらで軽くお祭り状態だった。深山橋の交差点でUターンをするバイク集団がいたが、絶対に奥多摩周遊道を過ぎちゃったからに違いない。「バイクだとトップが道を間違えるとこういう恥ずかしい感じになるのか」と思いながら出発。次は松姫を落とす。Lは松姫経験1回なのだが、その時は大月側から登り、鶴峠経由で上野原に下ったので、ここから先の道は知らない。距離のわりにアップするので構える。
国道129号は奥多摩周遊道との分岐点を過ぎると静かであった。たまにロードレーサーが我々を颯爽と抜かしていく。そういえばK16も松姫をよく利用していたと言っていた気がする。129号を少し行くと小菅村という鄙びた村がある。多摩川源流部を謳っており、釣り場などが多かったので新人H川を連れてきたい。小菅村は村の中にイカつい登りがあり、「絶対ここの人は自転車を漕がない!」と思いながら、えっちらおっちら登る。正直言って急な所は相当急であったので、登りの力を鍛えたいなら大月側ではなく奥多摩側から登った方が良いかもしれない。
1本を取ってから50分くらいした時、ちょうど止まれそうなスペースがあったので、慧に「止まる?」と聞かれたのだが、「もう少し先にもあるのでは」とLは思ったので先に進むよう指示を出す。完全に誤った判断でした。止まれそうな場所がなかったので、「これは頂上まで根性一本かな」と思った矢先、慧曰く「バイカーが転げ落ちたような音が静寂を突き破る。「事故か!?」と緊張が走る。少し進むと、左前のタイヤがペチャンコになり、車体も破損した車がいた。おそらく親子と思われる2人組が「やっちゃったなぁ」という面持ちで立っていた。察するに側溝に脱輪したように思われる。なんとか復帰はできたが、脱輪した際にタイヤもダメになり、車体も大きく傷つけてしまったようだ。直接事故は見ていなかったが、心配だったので声を掛けてみたが「大丈夫」とのことだったので、通り過ぎる。ああなってしまってはレッカー車を呼ぶしかあるまい。若葉マークを付けていたので、父親が息子の運転練習に付き合っていたのだろうが、よりによって松姫の峠道を練習場所に選ぶとは… まぁ上達の近道だったのかもしれないが。次は我が身とばかりに気を引き締め直して自転車を漕ぐ。
松姫峠の頂上には、「この登りで終わりかなぁ」と思って頑張って漕いでもまだ先があったというのを4回繰り返して着いた。慧に聞いてみたら、慧も同じような印象を持っていたようだ。1時間30分漕ぎ続けたから、そういう印象を持ったのかもしれないが… 頂上近くは舗装し直す工事中ということで、砂利道となっていたので、タイヤの細い人は注意である。Lの記憶が正しければ今年の11月まで工事と書いていた気がする。
頂上には子供連れの若い夫婦がいて、自転車で来た我々を見て驚いていた。そういう反応をしてくれると嬉しい。「いつかはオレも子供と車で」とLは思ったが、その前に相手を見つけなければならない。頂上に着いた途端、雨が降ってきた。下りは寒い思いをするのかと憂鬱になる。松姫には柳沢みたいな峠の茶屋もないので、15分休んで即行動再開。松姫を境に大月市ということで意外と大月市がデカイことに気付く。
・松姫峠~大月(標高363m)
行動時間 1h10m
移動距離 25.3km (山梨市から89.8km)
幸い、雨はすぐに止んでくれた。慧はさっきの下りで懲りたのか軍手をはめて下っていた。大月側もくねくねした道なのでスピードの出し過ぎに注意。去年のPW時に1本を取った深城ダムなどの横を通り過ぎていく。交通量はそこまで多くなかった。県道505号との分岐を越えると国道139号は途端に道幅が狭くなった。登り返しもキツイ。記憶と全く違う道だった。甲州街道に出る。猿橋方面に向かうとすぐにデイリーがあったので、そこで1本。時間は14:00 上野原まではあと20km弱。想定通りのペースだ。
・大月~上野原(標高172m)
行動時間 1h05m
移動距離 18.3km (山梨市から108.1km)
甲州街道はさすがに交通量が多い。ただ流れはスムーズだったので、スイスイ走る。微妙にアップダウンが混じるのが厄介だったが、それは最初から分かっていたことだったので我慢。中央線の駅をどんどん過ぎていく。上野原市役所前までの坂道が最後の踏ん張りどころ。慧は坂道をぐいぐい登るので、追いかけるのが大変。Lはこの坂道が意外と長いことを知っていたので、ペースを落とす。慧も終いにはペースを落としてきた。上野原市街は大混雑。(解散後、自走した慧によれば相模湖の高速道路入り口まで続いていたらしい。)
今日が連休の最終日ということもあるだろうが、上野原の市内はいつも混雑しているイメージがあるので注意。車道の道幅も狭く、歩道も狭い。15:20に上野原到着。お疲れ!怪我明けの調整にはちょうどよいワンダリングであった。上野原には店が少ないので打ち上げ場所を探すのに一苦労である。我々は二転三転したが甲州街道沿いのラーメン屋にした。値段が600~900円と割高な分、量もそこそこあった。Lは上野原から輪行、慧は橋本まで自走してそこから電車に乗って帰るという。まぁ、こんな感じで上級生ワンダリングは終わる。
<成果/反省>
・ルート選定について
私と慧は獲得標高3000mを1つの目標としている。今回は夏合宿後、全く動かないでなまってしまった身体を戻すために獲得標高2500mを目安に立てたワンダリングである。
・ルートについて
柳沢と松姫はLがそれぞれ別のワンダリングで訪れたことのあった峠であった。国道411号・国道139号とも交通量はそこまで多くないが、バイカーは多い。特に奥多摩周遊道の近くは多いので注意が必要である。道はくねくねしているので下りの時は注意。柳沢、松姫単体でもそれなりに獲得標高を稼げるのでPWで登りの力を鍛えたい時には利用しやすい峠たち(アクセスもしやすい)である。
成果
・なまっていた身体を動かすことができた。
・自分たちの現在の実力が分かった。
反省
・他に来られる人がいなかったとはいえ、4年生で自転車隊だった2人だけとなってしまったのは残念である。
・9月でも下りは十分に寒いことが分かったので防寒対策は徹底させるべきであった。
・シュラポンも膝下が寒かったので、ウール下着などを用意するべきであった。あるいはシュラフを持ってきても良かったかもしれない。
最後に計画を審査して下さった62代監督コーチ会の皆さん、参加してくれた慧に感謝して報告を終えます。
ありがとうございました。
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