8月10日 移動日 高田馬場~高松
「旅の始まり ~前編~」
自転車隊出発から一夜明け、私たちボート隊と小山率いる沢隊もいよいよ出発の時を迎えた。今日は、二隊で18きっぷの旅をして、高松駅に向かうのだ。個人的には、メンバーが多い方が楽しいし、そして何だか心強い。
多くのOB・OGに見送られ、朝8時頃に高田馬場を出発した。まずは山手線で品川まで行って、そこから東海道線で1時間半以上かけて熱海へ向かう。9時頃通過した蒲田駅辺りには「タイヤ公園」というものがあって、タイヤで出来たゴジラに少し感動した。小山曰く、ここは電車の撮影スポットでもあるらしい。さらにその30分後、大船駅付近では大きな大仏(?)の頭が見えた。「大船観音」だと、小山が教えてくれた。
熱海で電車を乗り継ぎ、静岡へ向かう。途中、由比(ゆい)駅というところで、「ここから周波数が60Hz(関東)から50Hz(関西)に変わるんだ」ということ、さらに、「桜えびの町として有名」だということまで小山に教わった。小山がウンチクを披露するたびに私は感心していたが、実際のところ小山は、故郷・名古屋に近づいていくのが嬉しくて仕方なかったんだと思う。
静岡からさらに東海道線の旅を続けること7時間(!)、19時頃ようやく姫路に到着した。15時に名古屋を通過したときには私は爆睡していたので、小山の表情を確認することは出来なかった(おそらく目を輝かせていたと思う)。さて、姫路から山陽本線で岡山に向かい、岡山からはいよいよ瀬戸内海を渡って四国へ上陸!である。マリンライナーの車窓からの眺めはというと、真っ暗な海の向こうに四国の港の明かりが輝いていて、何とも美しかった。これからこの大きな島で、みんなとの最後の夏合宿が始まるんだ・・・!胸が高鳴って、さっきまでの眠気もすっかり覚めてしまった。
21:38、高松駅に到着。駅近くの庁舎前広場がステビするのに最適であり、即決。気象係の3年尾形、竹内には22時の天気図を描いてもらい、他のメンバーはスーパーへ買い出しに向かった。高松駅はあまり栄えているといった感じではなく、このスーパーも22時閉店だし、コンビニもサンクスが一つあるだけだった。天気図や買い出しを終えた後は、合宿の成功を祈って飲んだり食べたりしながら2時半くらいまで語り合ったのだった。
8月11日 移動日 高松~土佐大正
「旅の始まり ~後編~」
5:00、起床。まずは全員いることを確認するのだが・・・なぜか新人本間がいない。一瞬焦ったが、しばらくして現れたので安心した。公衆トイレにでも行っていたのだと思う。3年尾形はやはりといった感じで二日酔いになっていた。
6時頃、沢隊に見送られる形で私たちボート隊は一足先に高松駅を出発した。今日は9時間半かけて高知県土佐大正駅へと向かう。昨日より短いとはいえ、今日も相変わらず長い長い電車の旅だ。しかも電車の接続が悪いので、乗り過ごしたら今日中に目的地に着けなくなる可能性もあり、油断できない。
高松からマリンライナーで坂出へ、坂出から予讃線で琴平へ、そして琴平から土讃線で阿波池田へ向かった。7:47に阿波池田に到着して、ここから高知に向かう8:42の電車に乗るまで、1時間ほどの待ち時間があった。付近を散策しに行ったが、この時間では大型スーパーもまだ閉まっていて、小さな商店が一軒開いていただけだった。
高知に向かう電車に乗り込み、2時間半ほど乗って11:04高知駅に到着。途中から電車がかなり混んできたことに驚いた。やはり高知駅は四国で一番栄えているのだろうか。次に乗る電車までまた1時間ほど待ち時間があったので、駅から少し歩いたところにあるうどん屋さんでみんなでお昼ご飯を食べた。お昼を食べた後もまだ時間が余っていたので、出発前に送っていた装備が今日の目的地である“リバーパーク轟”にきちんと届けられているか確認の電話をした。問題ないことが確認できたので、ほっと一安心。
電車に乗って窪川を目指す。1時間経った頃には、本間・福永・内山・竹内、4人とも爆睡状態だった。お昼ご飯を食べてすぐだからというのもあるが、やはり、慣れない電車での長旅に心身ともに疲れていたのだろう。私はというと、スマホの電池が残り13%になっていたので、持ってきた充電器(今合宿のために高性能のモバイルバッテリーを買ってきた!)で充電を始めた。この充電器でフル充電が2回できる上に、さらにスマホの電池ももう一つ予備で買ってきていたので、今合宿でのケータイのバッテリー対策としては、まず間違いなく私以上の者はいなかっただろう。もちろん、沢隊・自転車隊も含めてである。やはり、特にリーダーであるなら、ケータイが繋がる環境であるならいつでも外部と連絡をとれる状態でなければいけないので、バッテリー対策には力を入れるべきなのだ。
15時半、土佐大正駅に到着。買い出しを済ませ、リバーパーク轟へと向かう。意外と距離があって、疲労がたまっていたこともあり足取りは重かった。ようやくリバーパーク轟に着くと、ボートやパドルなどの装備がきちんと届けられていることを確認して、幕場まで運ぶことにした。幕場にはすでに何組か他のお客さんがいたが、広さ的には充分だった。
幕営後は各自夕食をとり、ミーティングを行って明日の行程を確認し、すぐに就寝とした。外は蚊がいるからと言ってテントもしっかり閉めていたので、テントの中は耐え難い暑さだった。暑さを我慢するか、それとも外に出て蚊を我慢するかで、私は外に出ることにした(実際、蚊は気にならなかった)。他の4人は蚊の恐怖の方が勝ったらしく、テントで寝ていたようだ。
8月12日 C1 リバーパーク轟~十川大橋
四万十川ツーリングの初日。朝食をとった後、全員でスカウティングに向かう。スタート地点の目の前には、予想していたよりも激しい瀬「轟の瀬」があり、失敗すると危険だ。安全第一のラインを考えた。無事にこの瀬をクリアし、ほっと一息。内山や福永を筆頭に、本間、竹内も泳ぎはじめた。ゴーグルを持ってきたりもしていて、用意周到である。今日は天気がよく、晴天の空が広がっている。9時ごろ、一本目の沈下橋「里川沈下橋」が見えて、ここでしばらく休んでいくこととする。内山や福永は躊躇せず沈下橋から川へ飛び込んでいくが、竹内や本間は渋っている。かく言う私も、飛び込めない。しばらくして、「動画撮るから、4人でいい感じに飛び込んでみて!」と無茶振りをしてみた。すると、橋の上で何やら作戦を立ててから、なかなかいい感じの飛び込みを見せてくれたのだ(一人ずつ順番に飛び込んでいく際、“し・ま・ん・と”を一文字ずつ叫んでいたような気がする)。無茶振りもたまにはしてみるものである。そうこうしているうちに30分程が経ち、まだまだ先が長いので出発することにした。
10時半ごろ、本日2つ目の難所「二双の瀬」に差し掛かる。右岸の中州のようなところにボートをつけて、歩きづらいところを進んで瀬のすぐ横まで行った。ここも失敗すると危険だ。一番安全なラインに決めるが、狭いところを上手く操船して通過しなくてはならない。ボートに戻り、いざ、二双の瀬へ。緊張して心臓もバクバクだったが、何とか無事に通過することが出来た!その後は大きな瀬もなく、休憩を挟んでレーションをとったりしながら、漕ぎ進めていった。
14時半ごろ、十川大橋が見えてきた。今日の幕場予定地である。初日はこれで終わりかと思うと、なぜか無性に泳ぎたくなってきて、4人にボートを任せて泳ぐことにした。中州には家族連れがいて、犬も泳いでいた。トロ場とはいえそれなりに流れもあったので、犬が流されていってしまうように見えたが、大丈夫だったようだ。15時頃、右岸に上陸してボートを残して偵察に向かった。なかなか幕場適地が見つからなかったが、結局、左岸側の橋の下にテントを張ることにした。
今日は、チャリ隊もここに到着することになっている。私たちがテントを張って、灯油を補充していた17時ごろ、ようやくチャリ隊が到着した。合宿はまだ始まったばかりだが、雨も降ったせいで汚れている。ささっと買い出しを済ませてから、十和温泉に入ることにした。やっぱり温泉はいい、出来ることなら毎日入りたいくらいだ。それに、久しぶりに同期の由梨と話が出来て楽しかった!新人や2年生も同じ隊に同期がいないので、久しぶりに同期と会っていろいろと積もる話をしたことだろう。
温泉のあとはそれぞれの隊で食当、夕食、ミーティングを行った。その後、ボート隊の私と福永、そしてチャリ隊の由梨、吉村、橋下、長谷川、奥平で大富豪をした。さすがチャリ隊、トランプを持ってきているのかと感心していたが、我がボート隊の福永も持っているらしい。早く言ってくれ。こうして、次の日からボート隊でも毎晩のように大富豪を行うこととなった。
8月13日 C2
6時起床。朝からいい天気だ。ボート隊、チャリ隊それぞれ朝食をとる。ボート隊は、朝からがっつりハヤシライスを食べる。昨日チャリ隊にもらった茄子がおいしい。7時ごろ、先に出発するチャリ隊を見送った。橋の下の幕場から見上げると、一列に走っていくチャリ隊の姿がかっこ良かった。
10時ごろ、流水での漕ぎを練習できそうな良い場所を発見した。10月に開催される長良川WWFへの出場が決まっているので、30分ほど4人で練習をさせた。何度かフェリーをしたりして、それぞれのポジションでの動きを確認。本間も、だいぶ上手くなったなぁ。10時半ごろになると結構雲が出てきた。途中で休憩をとると、みんな昨日買い込んだパンなどをほうばっている。福永は、パンをくわえたまま川に落とされている。川に落ちてもパンは口から落とさなかったところが、偉い。
12:40ごろ、長生の沈下橋へ到着。この沈下橋はだいぶしっかり造られていて、車も頻繁に通過する。子供から大人まで次々と川へ飛び込んでいくのを見て、私も飛べるんじゃないかと思い、橋の上から川の様子をうかがってみた。・・・う~ん、厳しいかも。いや、いけるか?でもなぁ・・・と散々悩んだあげく、地元のおじさんにも励まされる始末だ。そうこうしているうちに時間が経ち、他のメンバーもそろそろ飽きてきた様子で、出発したそうな雰囲気。よし!ここは意を決して人生初ダイブ!福永、本間、渡部の順に飛び込むことになった。福永がいくと、すぐその後に本間がいった。心の準備ができないまま、やめるわけにもいかず、ついに橋から飛んだ!落ちていた時間はどれくらいだろう、たぶんほんの1秒2秒のはずだが、私には耐え難い時間だった。叫ぶのを止められなかった。おそらくこれが一生に一度の大ジャンプとなるだろう。(長瀞であの場所から飛び込む勇者たちにはこの気持ち分かるまい)
さて、14時半ごろに今日の幕場である「四万十ひろば」に到着した。幕場の少し手前にはカヤッカーがたくさんいた。四万十ひろばには既にたくさんのお客さんがいて、テントも車も多く、賑わっていた。階段を上ったところに売店もあって、四万十グッズや防虫スプレーなどが売られていた。コインランドリーもあるので、あとで洗濯しよう。
設営のあと、橋を渡ってすぐのところにあるスーパーに買い出しに向かう。焼肉セットを発見したので、今晩か明日の朝にでもと思って買うことにした。スーパーの近くで16時になって、竹内が天気図を描こうとするが、なかなか電波が入らない。電柱の近くで頑張って、ようやく気象通報が聞き取れた。天気図を描き終わると、皆でまた橋を渡って「ホテル四万十星羅」へ。昨日に続き今日も温泉で、大満足である。
幕場に帰ってきて、食当の間にコインランドリーで洗濯。私以外は男子で、まとめて洗濯をしているのが羨ましい。女子部員が少ないとこういう場面で苦労するなぁ。夕飯はそうめんに魚肉ソーセージを入れたような簡単なものだったが、おいしくいただく。今日の幕場には蚊があまりいないので、みんなで外で寝ることにした。やっぱりシュラポンだよなぁと思いながら、20:30就寝。就寝後しばらくしてから雨が降ってきて、テントに移動する羽目になった。残念・・・。
8月14日 C3
6時起床。朝から曇り空かぁ、ハァ~。まぁ雨が降っていないだけよしとする。朝ご飯はもやし入りビーフンとわかめスープ、それと、昨日私が買った焼肉セット。ビーフンに焼肉が加わり、なかなかおいしかった。朝食のあと撤収しながら、「こんなに良い幕場はこの先ないだろうなぁ」と思い、名残惜しい気持ちになる。7:50に四万十ひろばを後にした。
出発後しばらくして雨が降り出した。9:10ごろ岩間沈下橋の近くで休憩。新人本間がハゼを捕まえようとしているので、私も参戦。見事に1匹のハゼをゲットして、ペットボトルに入れて一緒に連れて行くことにした。
10:40から私以外の4人が1時間漕ぎをしてくれたので、この1時間で船はかなり進んだ。本間はこのハードな漕ぎ練を楽しめたらしい。12時半ごろ、鵜の江の沈下橋に到着。河原には大川観光キャンプ場があり、ここでプラティパスに水をくむことにした。というのも、今日の幕場である川登大橋には水場も何もないからである。キャンプ場で水を汲んで、公衆トイレがあったのでトイレも済ませた。ところで、先ほどゲットしたハゼは途中どこかで内山が逃がしてしまったので、今はもういない。残念・・・。
14時ごろ幕場に到着した。川登大橋の下、右岸。本当に、何もないところだ。ボートを河原につけて、流されないようにロープで結びつける。設営のあとは、内山がせっせと物干し用のロープを張っていた。細引きとパドルを使って、良い感じの物干し場が出来上がった。こういうところも内山の得意分野である。
その後みんなで偵察に向かったが、事前の情報通り、買い出しをできそうな店はない。それでも一軒、小さな商店を見つけたので、ヤマザキの薄皮シリーズのメロンパン味というものを購入。おいしかった。今日の夕飯はカレーだった。前日に材料を買っておいて正解だった。食後には大富豪を楽しみ、福永が勝つと他の4人から野次が飛ぶというお決まりの展開が続いた。そしてこの日も私と福永は当然のようにシュラポンをした。20時、就寝。
8月15日 C4
6時起床。天気は悪い。朝食をとって、7時半に出発する。今日は今合宿中で一番行程が短い日である。3時間ほど漕いで、10時半に四万十川橋(今日の幕場)に到着してしまった。まぁ、たまにはこういう日もないとね。四万十川キャンプ場の少し下流の右岸が幕場適地。ボートを置いてから四万十川橋の下まで荷物を運ぶのが少し大変だったが、みんなで頑張る。すぐに設営して、衣類やシュラフなど干したいものを干して(天気は回復していた)、いざ、散策へ!
はじめに小さな薬屋さんを見つけた。ここでムヒを買う下級生。話に聞いていたとおり四国には蚊がたくさんいて、持ってきた虫除けやムヒの消費速度が速いのだ。毎晩これでもかというくらい蚊取り線香を焚いているにもかかわらず、効果はいま一つ。この合宿は蚊との戦いだったと言っても過言ではないだろう。
さて、どんどん歩いていくと、次にラーメン屋さんを発見した。会計係内山によると、合宿費的にはラーメンを食べるくらい余裕とのことなので、ここでお昼ご飯とする。久々の外食に、みんなのテンションも上がる。店に入って、Tシャツに短パン(おまけに川臭かったと思う・・・)なのがちょっと気になったが、そんなことを気にしていても仕方がない。久々に食べたラーメンがおいしかったのとお腹が満たされたのとで、幸せな気持ちになった。
店を出てからスマホで周辺を検索して大きなスーパー見つけた。スーパーで買い物を済ませてから、しばしフリータイムとする。始めは皆でコインランドリーに向かった。考えることは同じである。ただし、男子たちは乾燥機を使わず、地面(晴れていたので温かい)に洗い終わった衣類を広げて乾かそうとしていた。これは正直どうなんだろうと思ったが、コインランドリーの駐車スペースはガランとしていたし人通りもない場所だったので、気にしないことにした。洗濯している間に、散歩しながらガリガリ君梨味を買ったら予想以上においしくて感動した。後から調べてみたら、梨味はやはり人気らしく、9月までの期間限定販売だとのこと。食べておいてよかった!
再集合の時間になって、皆集まっているのに何故か福永だけがいない。食当や天気図の時間もあるので、私だけ福永を待つことにして他の3人は先に幕場に戻らせた。まったく、福永はどこで遊んでいるんだか・・・。いや、これはもしかして夏合宿中の脱走!?でも福永に限ってそんなことは・・・。少し心配になってきたころようやく福永を発見。集合場所を勘違いしていたらしい。注意して、皆が待つ幕場へ向かう。安心より呆れたという感じで少しイライラしてしまい、帰り道は無言で何だか微妙な雰囲気だった。でも、幕場に着くころ雲がとっても幻想的で絵に描いたような空だったので、それまでの負の感情はさっぱりなくなって、普通に福永に話しかけていた。どんな話をしたのかは思い出せないけど、たぶんどうでもいいような話だったのだろう。
今日の食当は、竹内と内山による上級生食当だ。と言っても、讃岐うどんに餃子をのっけただけのシンプルなもの。内山が餃子の焼き方にこだわっていたのが何だか面白かった。夕食のあとの全ミで、本間から「今日は漕ぎ足りなかった」との感想。“もっと漕ぎたい”という前向きな気持ちに嬉しくなった。全ミのあとはいつものように大富豪をして遊んだ。
夜になってから、皆で川エビを取りに行った。地元のおじさんも来ていたので、話しかけようと思って近づいたら、ヘッドランプの明かりを消すように注意されてしまった。私たちも川底の石をどかしてみたりして頑張って探したが、結局一匹も取れなかった。やっぱり、仕掛けを用意しておくべきだったかな。残念。
8月16日 四万十川最終日
6時起床。天気良し。今日はついに四万十川の河口に出る日だ!長かった川旅も、ここで一区切りを迎える。朝ご飯にコーンスープと食パンを食べて、撤収して荷物をボートまで運ぶ。やはりこの道のりがちょっとキツい。7:30、出発。
合宿の前にOBの方々から「河口に出るのはなかなか大変だ」と聞いていた。確かに、時折向かい風が強く吹いたりして、なかなか進まない感じもした。川幅がだいぶ広くなって、現在地も分かり辛かった。それでも頑張って濃いで、2時間ほどで海が見えてきた。河口まで来ると波が高く立っていて、時折大きく揺られた。9:25、四万十川河口の左岸に上陸。今日はそんなに風が強くなかったのだろうか、予想していたほどキツくなかった。
無事ゴールにしたということで、例のごとく式典を行う。校歌を歌って、動画もしっかり撮った。しかし、ここで一つ大失態。あろうことか集合写真を撮り忘れてしまった。悔やんでも悔やみきれないミスだ・・・。
10:20ごろ、温泉施設「四万十いやしの湯」に向かう準備を始めた。荷物をまとめてラフトカートに乗せる。出来る限り積んで楽をしようと、みんな必死だ。積み過ぎて、重いばかりかバランスも取り辛くなったカートを、福永が頑張って押していく。やはりキツかったようで、途中から竹内に交代した。途中で大きなモニュメントを発見したので、写真撮影。集合写真を撮ることができたので、満足。その近くに、今度は長い滑り台を発見!皆が滑るのを撮っているうちに、楽しそうに思えてきて私も滑ることにした。これが意外と楽しかった。
11:30、いよいよ温泉!その前に、ヤマト便でボートやパドルなどの大きな荷物を送った。温泉施設で荷物を送れるのは便利だ。温泉ではちょっと長めに時間をとって(ここはリーダーの特権である)、旅の疲れを癒す。極楽極楽。温泉から出ると、何故か本間がみんなにお土産を買ってくれると言う。よく分からないまま、本間が買ってくれたお土産を一人ひとつずつ受け取る。一人ひとりに一番「似ている」キャラクターを選んでくれたのだが、たしかに、本人とどこか似ている。竹内のはちょっと釣り目のニワトリで、内山のは半分カツオの猫、福永のはピンク色のブルドッグである。私もミカンに顔がついたストラップをもらった!みんなそれぞれ見えるところに付けていたが、福永だけは躊躇っていた。
13:50ごろ、昼食。昼ご飯は、いやしの湯の中にある食事処で贅沢に。川エビの盛り合わせを注文して、みんなで食べた。川エビをゲットすることは出来なかったが、食べることが出来たので良しとしよう。
14:25、温泉を出てバスに乗った。これから中村駅へ向かう。天気も良く、四万十川がきれいで、バスからの眺めは最高だ。14:50に中村駅に着いて、まずはみんなでコインランドリーへ。その後、フリータイムとする。私は近くのショッピングモールでサーティーワンを発見したので、本間を誘ってアイスを食べた。少し離れたローソンでは、最近我が部でも密かなブームとなっている「魔法少女 まどかマギカ」のフェアをやっていた。このアニメについては合宿中も何度か話題に上がったが、ここでは紙面の都合上割愛する。フリータイムを終えて中村駅に最集合したあと、皆でスーパーへ買い出しに向かった。スーパーに入ってすぐのところに、なぜか犬小屋のようなものが。本間が入ってみる、・・・楽しそうだが、他のお客さんに見られたらと思うと恥ずかしい。今晩は最終夜なので、飲み物やおつまみ類を買って、魚屋でちょっといい感じの酒の肴も買った。
中村駅近くに戻って、今日のステビポイントを決めると、さっそく乾杯!四万十川、長かったね。みんな、お疲れさま!飲んで、食べて、またいつものように大富豪をした。もちろん蚊取り線香も忘れずに。他のみんなが寝始めたころ、福永と恋愛トークでちょっと盛り上がった。具体的な内容は覚えていないのだけど、酔いもまわっていたせいか、結構熱く語った気がする。そんなこんなで最近にしては遅めの22時就寝。
8月17日 休養日兼移動日
今日は昼過ぎまで休養のため、起床フリー。中村駅に再集合する13:30まではフリータイムである。私は自転車をレンタルして、「四万十市立郷土資料館」へ向かうことにした。途中でキツい坂があって、とても自転車(いわゆるママチャリ)では登れなくて、押して歩いたりもした。入場料310円を払っただけあって、最上階6階の展望台からの眺めは最高で、中村の町が一望出来た。1階の展示室には四万十川水石という石が展示されていて、何でも、全国の水石マニアに最も貴ばれている石だそうだ。あと、幸徳秋水がここ中村で生まれたそうで、ゆかりの品々が展示されていた。私の他にお客さんが誰もいなかったので、のんびり過ごすことが出来た。郷土資料館で思いのほか時間を使ってしまったので、そのあとはささっと温泉(平和な湯、という温泉がある)に入ってからお昼ご飯を食べて、家族にお土産を買って、集合場所に向かった。
13:30に中村駅に集合し、13:49発の電車に乗った。これから佐川駅に向かう。明日は、ボート隊第2ラウンドの仁淀川。明日だけの日帰りツーリングなので、気構えることも少ない。16:21、佐川駅に到着。バスが来るまで1時間ほどあるので、スーパーで買い出しをして、さらに余った時間で本屋で立ち読みをした。
その後、バスに乗って佐川駅を出発。途中、柳瀬という停留所で降りて、この近くにあるヤマト運輸に荷物を取りに向かう。無事に荷物が届いていて一安心した。また柳瀬からバスに乗って、宮ノ前公園で下車。19時ごろに宮ノ前公園に到着した。宮ノ前公園が今日の幕場であり、明日のスタート地点である。明日のために今日は早く寝よう。21時半就寝。
8月18日 仁淀川
6時起床。良い天気だ。宮ノ前公園は仁淀川を下るパドラーに人気のスポットなだけあって、なかなか快適そうな公園だった。公衆トイレもある。各自で朝食をとって、7:20出発。
仁淀川は想定外に浅くて、釣り人も多かった。おまけにトロ場ばかりで、漕ぎ続けないと進まない。正直なところ、私たちのボートで下るのには適さない川だった。11時半ごろ、ようやく川辺の駅あいの里に到着した。ここでお昼ご飯とする。川辺の駅の中には食堂もあったようだが、私たちは外のベンチでレーションを食べる。ゴールまではまだまだ先が長いのに、思うように進まないことによる精神的ダメージが大きく、早くも挫けそうだ。気合入れていかないと・・・!
結局、それから3時間ほど頑張って漕いで、14:45に仁淀川橋に到着。精神的にも肉体的にも疲れた一日だった。いやー、頑張った!仁淀川には正直がっかりだったが、これはこれで、最後まで漕ぎきったことを誇りに思いたい。何はともあれ、ボートラウンドが終了した。右岸にボートを付けるが、仁淀川橋上流部の河原は遊びに来た地元の人たちで賑わっていて、自分たちがどう見られているのかと思うとちょっと恥ずかしい。ボートを畳んだり装備を片付けたりして、ヤマト便に連絡をとって集荷の手配を済ませる。今は16時。これから、ちょっと離れたところにあるコインランドリーへ行き洗濯をして、もう使わないボートラウンド中の衣類は他のボート装備とともにヤマト便で集結地まで送るのだ。コインランドリーに行って、ここ仁淀川橋まで戻ってくるまで、2時間半くらいだろうか。ということで、ヤマトの人にはここに18時半に来てもらうことにした。
さて、コインランドリーへ。仁淀川橋を渡って川の左岸側へ。伊野駅よりもさらに遠いコインランドリーまで歩いていく。結構あるいた。途中のスーパーで、濡れた衣服を着替えた。濡れた物全部洗ってしまえるのが嬉しい。コインランドリーに着いて、洗濯や乾燥をしている間にまたみんなで大富豪をした。思えば合宿中本当に毎日大富豪をしたなぁ、トランプがあって良かった。
仁淀川橋に戻ってきて、ヤマト便が着くのが遅れるとの連絡が入り、しばらく待つことになった。内山や福永、本間が何やら昔(小学生時代?)流行ってよくやっていた手遊びをしていて、あ~そんなのよくやってたなぁ~とか思いつつ、どんな遊びだったか何となくしか思い出せなかった。ヤマト便が19時ごろ到着して、縦走ラウンドに必要な装備以外は集結地に送った。結構安く済んだ。その後は近くにある温泉、かんぽの宿に向かった。19:45くらいから1時間ほど温泉で疲れをとった。計画では、これから伊野駅で電車に乗り20分かけて高知駅に行く予定だったが、かんぽの宿からは隣の波川駅の方が近かったので、波川駅に向かった。歩いてもそんなに遠くない。
波川駅に着いて、電車が来るまで結構時間があったので、近くの神社に肝試しにいくことになった(!)実は肝試しらしい肝試しをしたことがないので、ちょっとワクワクした。実際はそんな肝試しらしい感じではなく、途中の階段の辺りで大きなクモの巣があったのが一番怖かった。21:17、波川駅から電車に乗り高知駅へ向かった。
21:45高知駅に到着。ここ高知では、既に沢隊がいて私たちの到着を待ち侘びていた(はず)。一緒に打ち上げをすることにしたが、とりあえず私たちボート隊だけで先に店に入ることにした。ボートラウンド、お疲れさまでした!ということで乾杯!時間も時間なのでもうみんな眠そうだ。今日の仁淀川は予想外にハードだったので、疲れていて当然である。22時半ごろになって沢隊が合流。積もる話をして、盛り上がる。ただ、昨日から高知に着いていて今日一日休養日だった沢隊と、ハードな一日を終えたボート隊とではテンションに差があった・・・。両隊そろっての打ち上げも遅くならないうちに切り上げ、沢隊が見つけた高知駅ステビポイントへ。眠い者はすぐに寝て、そうでない者は語り合ったり大富豪をしたり。明日はチャリ隊がここ高知に到着する。みんな、元気だろうか。明日を詫びながら、24時就寝。
8月19日 休養日
今日は休養日なので起床はフリー。でも、だいたいみんな同じ時間に起きて6時半ごろから日曜市へ向かった。新鮮な果物や野菜、鰻なんかも売っている。鰻に惹かれたが、我慢した。あと、この近くには「海がきこえる」の舞台となった学校があり、私も見ることが出来た。合宿に来る前に内山に小説を借りて読んでいたので、高知の観光が2割増しで楽しめたと思っている。内山は今日は聖地巡礼を楽しむのだろう。そのあと広目市場に入り、小山と割り勘でカツオや鯨肉を食べた。朝から豪華だ。さて、今日の休養日をどう過ごそうか。いろいろと考えながら、市場を離れた。
まずはレンタサイクルを借りるため高知駅へ戻った。自転車でまず向かったは、高知県立文学館。「こびとづかん」が有名ななばたとしたかさんの絵本原画展を見た。そのあとは高知県立美術館で新海誠監督の映画「秒速5センチメートル」を見る。新海誠監督の映画の上映会が休養日にあるなんて、奇跡だった。沢隊の尾形、藤田もこれらの映画を見に来ていたらしい。藤田には美術館で会って、隣の隣くらいの席に座っていた。
映画は13時~14時で、そのあと温泉に入り、遅めの昼食をとり、17時には自転車を返却した。18時半に再集合して、ボート隊は縦走ラウンドに必要な装備(ザックなど、合宿前に部室から高知に送っていた)を回収する。そしてついにチャリ隊が高知に到着し、久々の再会!お互いの思い出話をしながら、沢隊・チャリ隊・ボート隊のみんなで高知城へ向かう。今日は、「夏のお城まつりin高知城」というイベントが開かれていて、高知城でビアガーデンをやっている。これは行くしかないだろう。ビアガーデンで、3隊そろって乾杯!縦走ラウンドも頑張ろう!!ということで合宿費でビールを飲んだあと、私と福永は高知城の入場券(320円)を買って天守閣へ。高知の町は夜景も綺麗だった。みんなも見に来ればいいのに、うちの部は320円をケチる部員ばかりだった。
高知城でビアガーデンを楽しんだあと、駅に戻る途中の居酒屋で二次会。飲んだり食べたりして、だいぶ酔いがまわった者もいた。このあとは就寝フリー。シュラフに入るまで誰とどんな話をしていたのか、思い出せない。23時、就寝。
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