64代冬合宿 妙高山外輪ツアー 2012/12/28-30

山スキー

12月28日

5:00起床。さすがに1週間以上も山小屋で生活しているので、最初に比べて朝の動きは大分早くなった。
朝ご飯を食べて出発準備に入り、いつものように山小屋の前に集合する。
あまりぱっとしない天気だが、荒れることはなさそうだ。
山小屋キーパーをお願いしたK一朗さんは何やら簡易ソリのようなもので遊んでいた。
スピードが出過ぎて制御が難しいようだった。

誰もいないスキー場を登って、林道まで向かう。
林道に入ってすぐの沢のところで読図チェックをする。
ひたすら林道を歩くが、途中から安曇野節の練習をさせる。
しかしなかなか歌いたがらない。ここで練習しておかないとOBの前では歌えないので何とか全員でまわす。

ラッセルは深くないが、普段通りのペースで進む。
オバケ平で休むが突然低空を爆音を立てながら戦闘機が通過していった。
急な事態でびっくりするが、何事か分からず一瞬下界での動向が気になった。

尾根に乗ると、今回は左側から越そうとする。
しかし、風上でありこっち側は雪が非常に薄かった。傾斜もあり、思ったより進みづらい。
尾根の真上も雪が複雑に乗っかっていて、すんなりとはいかない。
正面に大きな岩が見えてきたところで、雪庇のない所から右に逃げた。

ここからは高度を稼ぐことになるが、トップは順番に交代する。
今年は例年より200mほど高い所でテントを張り、翌日の外輪ツアーの成功を高めるつもりであった。
しかし、天気予報から翌々日は悪化することが考えられ、最終日の行程を短くしておこうと思い、予定より低い所で行動を止める。この判断はもう少し早くても良かったかもしれない。

時間が余ったので設営後、各隊でビーコン練習を1時間して、遭難対策シミュレーションをする。段々気温が下がり、雪も舞ってきたので、その場での反省をしてこの日の行動は終わる。
毎年のようにペミカンの中身が変わるが、今年はピーナッツの主張が激しかった。しっかりとした歯ごたえは新感覚だった。
山小屋と無線で定時連絡を取り、明日の天気に期待しつつ就寝。

 

12月29日

5:00起床。しかし、もう一隊との時間が合わない。
こちらが食べ終わった時にやっと食当終了しているくらいの時間差があった。

この日は快晴だった。
行動開始直後から、日差しが強く暑い日になった。
ラッセルも深くないので、非常にペースが良い。
振り返ると頸木の南部の山々がはっきり見える。いつか乙妻にも行ってみたい。
そんなこんなで3本ほどで外輪についてしまう。

外輪では風が強くここで何人か寒さにやられてしまった。普通に座ってレーションをたべている者がいる一方、震えている隊員もいた。
始めは天気も良く時間があるので少し長くいようかと思ったが、そうもいっていられないので早々に式典をして引き上げる。

そして30分ほどでBCまで帰ってしまった。余った時間が悩ましい。
晴天の下での滑降は非常に楽しいものである。
木々の間を抜けながら自分のルートを作れるのは山スキーの最大の楽しみである。
せっかく山の中でできる事をしようとなり、プレツアーで一度教えた弱層テストを1年に覚えてもらうことにした。
2回やり、ついでにV字コンベアの方法も教える。覚えてはいても実際使う日が来ないことを祈りたい。

そして食当の時間まで雪洞をつくることにする。しかし、こちらはあまり位置が良くなく、時間いっぱい掘っても一人が入るのが精いっぱいだった。
もう一つの隊はまとまった広さにまでなっていた。

この日の定時連絡では、すでに何人かOBの方が山小屋に入っており、予想外の人が無線に応答したため、本気で一瞬思考が止まってしまった。
何とかどもりながら挨拶するが、ドッキリが成功して向こうは非常に楽しそうだった。

夕食後、最終夜でこの合宿を1年に振り返ってもらう。
やはり、積雪期は滑れるようになると楽しくなってくる。自分の時も始めは大変だったが、何とかやってこれた。1年たちもぜひ雪山の魅力を感じられるようになってほしい。
そして最後はなぜか実技トークになり、TA参加メンバーの苦労話に花が咲き、そのまま就寝となった。

 
12月30日

5:00起床。この日の朝は曇りだった。
やはり天気は長持ちしそうにないので、さっさと下ってしまいたい。
前日の好天が災いして、雪が融けてしまい重くなっていて滑りにくい。
上級生も何度か転ぶところを目にした。

尾根から下り終わらないうちに、別隊との差が開いてゆく。
オバケ平についた時でもまだ見えなかった。
無線は開きっぱなしにして常にお互いに確認し合うようにしていた。
しばらく待とうかと思っていたが、雨が降り出してしまい、雪ならともかくこのままでは濡れてしまうので先に進むことにする。

こちらがゆっくり目に歩いて林道に出ても、まだオバケ平についていないようだった。
雨が少しおさまったようなので、ここでまたしばらく休止を入れる。
向こうが進んだことを確認し、こちらも動き出す。

やけに長く感じる林道を越え、スキー場に出ると、滑っている人が明らかに少なくて違和感を持った。
どうやらこの日は悪天候でリフトが一時止まっていたらしい。

山小屋に戻り、すでに入っているOBの方と面会する。
1時間ほど遅れてもう一隊もかえってきた。
この日は待ちに待った昇格式の日となる。
今回はどのように催されるのか、現役最後の冬合宿が無事に終わり、あとは夜に向けて準備をするだけになった。
 

 

Waseda Wander Vogel

Waseda Wander Vogel

早稲田大学ワンダーフォーゲル部の公式HPです。

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