67代錬成合宿記録
こんにちは。現役3年の比呂です。今回は6月22日から27日にかけて行われた67代錬成合宿北塩隊の記録を書かせていただきます。
6月22日
新宿-北沢峠-広河原C0
朝6時30分新宿バスタ集合。今回南アルプス林道線がまだ開通していないということでバスを3回乗り継ぎ、北沢峠から広河原山荘まで3時間の林道歩きが待っている。時期的に仕方がないが、C0で林道歩き3時間はなかなか堪える。
自分含め上級生は20分前には集合していた。早いものでは一時間近く前から来ていた者もいたようだ。さすがである。それに比べ新人は15分前になってやっとT田が来る。K宮に至っては5分前に到着する。早速K元が一喝。幸先から新人の錬成が不安になる。
見送りには現役からはT川、U原、M田、OBOGからはS木監督、A木さん、N田さんがいらしてくださった。3隊の内最終隊ということで見送りが少なく残念。やっぱみなさん朝は眠いのね。
7時半になり出発。順調にバスを乗り継ぎ15時に北沢峠に到着。ここから林道歩きが3時間。K宮が若干遅れていたが、17時半に広河原に到着。明日からいよいよ錬成が始まる。期待と不安の中20時に就寝
6月23日
C0(4:30)-白根御池小屋(8:30)-北岳肩ノ小屋C1(12:00)
3時起床。K元の威勢の良い掛け声で起床。今合宿全日K元が自ずと起床係をやってくれた。まさに人間目覚まし時計であった。K元との活動では寝坊の心配なく熟睡できる。非常に便利。天気はあいにくの雨。いや錬成としては恵みの雨であろう。雨の中撤収開始。初日と雨ということでかなり甘めな時間設定をしたが、結果は新人全員がタイムオーバー。合宿の雲行きが怪しくなる…。新人全員に活を入れ出発。雨脚は弱まることなく、皆、淡々と登っていく。まず新人I東のペースが落ちる。それからバタバタと新人のペースが落ちていく。結局コースタイムから2時間ほど遅れて幕営地に到着。北岳肩ノ小屋のご厚意によってしばらく小屋で温めさせてもらった。本当にありがとうございました。14時ごろになると晴れてきた。肩の小屋からは明日登る北岳山頂が見える。自然とモチベーションが上がる。それじゃ設営!長い休憩も取ったし、3分なんて余裕でしょ、と思っていたがそんな甘くなく。何度もやり直したが成功の兆しが見えず、結局食当の時間の為、時間切れ。これは想定した以上に錬成のやりがいがある新人だと感じる。食当もあまりうまくいかず、歯切れの悪い一日となった。やることもないので19時には就寝。
6月24日
C1(5:30)-北岳(6:30)-間ノ岳(9:30)-三峰岳(11:30)-農鳥小屋(15:30)
3時起床。前日の反省から新人の動きはだいぶ早くなった。行程の最初から北岳山頂へ。なんだかんだ、標高が高い山のピークが晴れているときほど心が揺さぶられるときはない。新人もペースに遅れることなく、北岳山頂へ。山岳活動は中々楽しさが伝わりづらいけど、この景色で少しでも山が好きになってくれたら嬉しい。その後の間ノ岳も順調にピークを踏む。昨日と違い、一時間ほど早くコースタイムを回っていた。新人も余裕があった。そこでリーダー(自分)の新人を鍛えたい(いじめたい)気持ちがむくむくと湧いてきて、急遽エスケープルートのピストンを加えた。結果として新人全員が見事にバテ、錬成としてよかったのだが、リーダーとしてやってはいけないことであった。猛省したい。終盤雨に降られみなバテながらも、農鳥小屋に到着。癖のあるおっちゃんがいると有名な山小屋だが、おっちゃんは誰よりも登山客のことを考えてくれる最高の山小屋管理人だった。その後爆弾低気圧の接近によりテントが壊れるほどの暴風となり、管理人さんのご厚意により山小屋泊となった。南アルプスの山小屋管理人さんは温かい人達ばかりであった。本当にありがとうございました。寝る前に新人に上級生から熱い説教。今はつらいだろうけど、ここで頑張ることが後に絶対タメになるから、新人よ、頑張るしかない!熱い説教は長引き就寝は21時。
6月25日
停滞日
昨日からの爆弾低気圧による暴風により停滞。新人はお互いに食当の確認をするなど成長の兆しを見せていた。
6月26日
C3(4:00)-熊ノ平小屋(6:40)-北荒川岳幕営可能地点(11:00)
風は昨日より弱まっているが、それでも吹き飛ばされてしまいそうな強雨だった。改めて稜線での活動の危険性を感じる。一方で様々な環境を経験できた新人は今後強くなるだろうと感じた。熊ノ平以降では特に危険箇所もなく幕営地に到着。設営も何とか成功。これからは一発で決めてほしい。食当も終わり、最終夜。新人K宮の涙が場を和ませた。新人全員がこの合宿で大きく成長してくれたと思う。それが実感できたのがリーダーとして何より嬉しかった。まあ、まだまだ課題も多いけど(笑)。 20時就寝
6月27日
C4(4:00)-塩見岳(6:20)-三伏峠(12:00)-鳥倉林道ゲート(14:00)
三伏峠のリミットを13時にし、リミット内に到着できた場合、下山することにする。合宿最後の百名山の塩見岳を前に新人K宮の靴擦れが限界に。たまたまKがトレランシューズをもっていたため、履かせて行程を続ける。錬成合宿ではこのようなことが起きるのかと改めて錬成の難しさを感じる。その後は順調に進み、12時に三伏峠に到着したため、無事下山。
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