75代冬合宿ツアー記録

【日程】

2023/12/28(木)-30(土)

【メンバー】

A隊　3年　浦林L　2年　弘中　山崎　1年　井上　水野

B隊　3年　高橋L　福地　2年　小田　中村　1年　細見　渡邉

※1　基本的に一隊で行動し、分隊する場合は、両隊が視界に入る程度にとどめ、絶えず連絡を取り合える状態にするという行動判断をとった。

【気象情報】

〈12/28(火)〉

9：00　快晴　6℃　風弱く

15：00　快晴　4℃　南西　風力1

積雪　60cm(BC)

冬方が緩み晴れた。

〈12/29(水)〉

9：00　快晴　5℃　北風　風力4

15：00　快晴　12℃　風弱く

積雪　60cm(BC)

低気圧の通過により早朝にわずかに降雪があったが行動中は晴れた。

〈12/30(木)〉

気象情報なし

冬方が緩み晴れ。

この3日で積雪量に変化はなし。

【行程】

〈12/28(火)〉

6:30山小屋－7:30林道1230mの沢－8:30池ノ峰の入口－9:20池ノ峰先の取りつき－11:501685m（BC）

　日の出少し前に出発。A隊が先行したが、スキー場から林道への合流を間違える。何日か前につけられたと思われるトレースがあった。一本を取るたびにA隊、B隊先行を入れ替え進む。A隊の新人Mが朝から腹痛を訴えていたためB隊が先行になると差が開いてしまう。新人の様子も気がかりだが、積雪が無さすぎておばけ平に入れるのかという心配もつきまとう。

　ペースはゆっくりながらも特に問題なくおばけ平入り口に到着。思っていたよりも藪は濃くなさそう。予定通りツアーのルートを踏むことに決定する。20分ほど歩いたところで新人Mが腹痛のためこれ以上進むことが困難であると申告。医療係の3年Fと2年Yをつけ、山小屋に引き返すことに。例年より藪が濃く行動に時間がかかること、医療係の二人と再び合流することを踏まえ幕営地を1850m付近ではなく、1685m付近に変更する。
池ノ峰の取り付きから藪が予想以上に濃くなり、1685mまでのたったの200mに3時間弱の時間がかかった。

　12:00頃にBC着。1年と一部の上級生でピットチェックの練習をする。この標高でも積雪が60cmほどしかない。雪が無さすぎてあまり参考にならないなと思いながらも一通りの手順を確認。
14時頃FとYがBCに到着。天気図を書くため16時から16時半の時間を避け水作りと食当を行う。
予想以上に藪が濃いこと、BCを予定より200m下げた場所にしたことを踏まえ、翌日の滑降開始リミットを12時から11時に変更することを共有し、就寝。

〈12/29(水)〉

7:00出発－10:30外輪(式典挟む)－14:00BC

　今日も快晴。以降は疎林になって行くため行程も昨日より順調かと思いきやどこまでも藪が濃い。ラッセルなどはないものの、積雪が少なく地形のぼこぼこが埋まっていないため歩きづらい。2000mくらいから少し開けて進みやすくなる。2200-2210mは雪崩地形(斜度30度以上)だが、藪が出ていて積雪も安定しているため特に間隔を空けることなく進む。汗ばむくらいの快晴で北アルプスもはっきりと見える。疎林になってくるとペースも上がり、10:30に外輪に到達。今までで一番綺麗に妙高山が見えた。

　外輪でスキーモードに切り替え、A隊先行で下る。上部はモナカっぽい雪質で新人はかなり転んだ。だがこれは始まりに過ぎなかった。標高を下げれば下げるほど藪が濃くなるため滑りづらく、新人はコケまくる。ほぼ笹スキーだなと思いながら、横滑りを多用しつつ何とか降る。途中1か所誤った方向に落ち、トラバースしながら軌道修正をした。例年到着時間が早いためBCを撤収し、おばけ平などで幕営をしているが、今年はBC到着が14時だったため幕営地を下げないことに。昨日と同様14時半から水作りを開始した。

〈12/30(木)〉

6:40出発－9:00池ノ峰取り付き－9:30おばけ林道入り口－10:00山小屋

　滑降スタートなためある程度明るくなってからスタート。BCからおばけ平までの200mは藪が濃く、今回のツアー最難関ポイントだった。昨日までスキー板に傷をつけまいと必死だったのに、そんなことを言っていられないくらいの藪。もはやツボ足の方が早いのではと思いながらも降る。1500-1450mはほぼ横滑り。おばけ平に滑り出た瞬間あちこちから歓声が上がった。
細かいアップダウンがあるためシールをつけおばけ平を進む。9:30におばけ平入り口に到着。シールを外し進む。林道はジェットコースターだった。新人は止まれず転けていたが、30分ほどで山小屋に到着した。

【補足】

　ツアーは余裕ある時間設定なため今回くらいの小雪であっても行程の完遂は可能であった。ただ、山スキー1発目の新人にとってはただ渋い、怖いといった印象になってしまったと思う。今後雪が少ない状態が続くのであればツアーを行う時期を変える、もしくは場所を変える必要があると思う。